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朝録
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漆黒の闇に漂う宇宙船を見ているようだった。底冷えのする早朝の神戸市北区有野町二郎地区。ぬくもりを感じる明かりの正体は、特産の「二郎いちご」を栽培するビニールハウスだ。

地区では古くからイチゴ栽培が盛んだ。日照時間が短く気温が低い冬期でも安定して果実を収穫できるよう、ハウス内に照明をほどこして光が当たる時間を延ばす「電照栽培」を行う。夕方か明け方のどちらかで、安い夜間電力を使用できる明け方を選ぶ農家が多い。

半世紀近く栽培に従事する西修さん(72)のハウスを訪ねた。イチゴ独特のさわやかな香りが漂う中、毎朝5時から、妻の光子さん(65)と収穫している。

真っ赤なつやを放つかごの中のイチゴ。夫妻の愛情を受けてその輝きは増していく。