医療

長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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金谷滋子さん
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金谷滋子さん
金谷滋子さんの料理教室で調理を楽しむ主婦たち=兵庫県稲美町国安
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金谷滋子さんの料理教室で調理を楽しむ主婦たち=兵庫県稲美町国安

 学生時代に教わった「食は生命なり」をモットーに、お酒を飲む日は朝食や昼食を控えめにするなど食事のバランスに心掛けてきました。おかげで大きな病気もなく、元気に過ごせています。何をどれだけ食べれば良いのか、参考になる「四群点数法」を紹介します。

 食べるものを四つに分類します。第1群=乳製品や卵▽第2群=魚介や肉▽第3群=葉物野菜や芋類、果物▽第4群=穀類や油、アルコール、調味料など-です。80キロカロリーが1点。成人女性なら1日当たり1~3群はそれぞれ3点分、4群は11点分を食べれば、合計20点で必要な1600キロカロリーになります。スポーツをする人や大柄な人は4群を少し多めに取るという具合です。全てを実践するのは難しい人でも、点数を考えるだけで食事のバランスを意識することにつながります。

 1970年ごろ、夫の仕事の関係で、神戸から香川県に移りました。県の栄養士として、島や山間部の栄養指導を担当しました。漁師の家の食事は魚ばかりで野菜不足、山村では野菜ばかりでタンパク質不足でした。糖尿病の人もいました。家庭料理のバランスをアドバイスすると、血糖値はぐんぐん良くなって、2、3カ月で体調が良くなる人をたくさん見てきました。

 40代で神戸に戻り、料理教室の講師を始めました。あちこちから声を掛けてもらい、一時は年300回ほどやったことも。生徒はレパートリーを増やしたい人や結婚を控えた女性、退職後の男性などさまざまです。ところが30年ほど前から、驚くようなことが起き始めました。

 魚をおろすのにおろし金を出したり、「中塩のサケはどこを泳いでいるんですか」と尋ねられたり。最近は、おでんのもとやだしじょうゆ、三杯酢、ドレッシングなど出来合いの調味料も増え、しょうゆや酢がない家庭も多いため、レシピづくりも大変です。

 ですが、料理をしたい思いは同じです。残った食材を頭に入れ、今日は何を作ろうかなと考えて買い物をする。台所で、手を切らないように、やけどしないようにと、気を付ける-。頭を使って料理を楽しむことは、認知症予防につながるともいいます。

 人は栄養を取らなければ生きられませんが、食べ過ぎたり偏ったりすれば健康を害します。1日3食のバランスを意識しましょう。(聞き手・山路 進、協力・兵庫県予防医学協会)

【かなたに・しげこ】1935年、東京生まれ。女子栄養短大卒。女子栄養大助手、香川県保健所栄養士などを経て89年から現職。兵庫県内を中心に料理教室講師を務める。神戸市須磨区在住。

金谷さんが勧める三つの作法

一、食事のたびに食べる品目を意識する

一、1日3食全体で栄養バランスを整える

一、料理のための買い物や台所仕事を楽しむ

四群点数法

 女子栄養大(埼玉県)の創始者で、計量カップの生みの親の故香川綾医師が考案した。1点は牛乳コップ1杯、卵1個、肉1切れ、魚の刺し身1人前、野菜350グラム、ご飯茶わん半分など。高校の家庭科の教科書に採用されたことも。

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