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長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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岡本正志さん
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岡本正志さん
書の揮毫(きごう)に挑む岡本正志さん。健康づくりにはサプリだけでなく、ストレスを解消する趣味も大切だ=2014年8月、京都市左京区、日図デザイン博物館
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書の揮毫(きごう)に挑む岡本正志さん。健康づくりにはサプリだけでなく、ストレスを解消する趣味も大切だ=2014年8月、京都市左京区、日図デザイン博物館

 高齢になると生活習慣病になる人が増えますが、近年は薬で治すだけでなく、予防が大切という考えが浸透してきました。そこで注目されているのがサプリメント(サプリ、いわゆる健康食品)です。

 薬とサプリの見分け方をご存じですか。薬は説明書に「1日3回服用してください」と書いていますが、サプリは「1日3粒を目安にお召し上がりください」などと表示します。食品の扱いなので効き目は書けません。

 しかし、例外もあります。消費者庁が保健効果の表示を認めた「特定保健用食品(トクホ)」に加え、昨年から事業者の責任で科学的根拠に基づく機能を記載できる「機能性表示食品」も登場しました。

 健康食品やサプリで注意が必要なのは、薬との「飲み合わせ」です。例えば、グレープフルーツを血圧を下げる降圧剤(カルシウム拮抗(きっこう)薬)と一緒に取ると、血圧が下がりすぎる危険性があります。

 ほかにも、ビタミンKを豊富に含む納豆、青汁やクロレラは、ワルファリンという血液が固まらないようにする薬を効きにくくします。脳梗塞や心房細動などの血栓症の治療でワルファリンを服用中の方は、これらの摂取を控えてください。

 薬を選ぶのは医師や薬剤師ですが、サプリは自己責任で選ばなくてはいけません。かかりつけ薬局で飲み合わせや副作用がないか薬剤師に尋ねたり、国立健康・栄養研究所のホームページなどで確認すると良いでしょう。

 また、外国で売っているサプリなどには、日本では薬に分類される成分が入っていることがあります。知らずに取って、健康被害を起こした事例も見られます。

 ところで皆さん、コエンザイムQ10をご存じですか。もともとはうっ血性心不全症状の治療薬でしたが、2001年からサプリとして販売されています。抗酸化といって体がさびるのを防ぐ働きがあり、若返りの夢のサプリとして注目を集めました。

 しかし、調べてみると粗悪品も市場に流通しています。厳しい検査を受ける薬と違い、サプリには成分が水に溶け出ない代物もありました。

 最近、成分の「濃縮」をうたうサプリがはやっていますが、一度に大量に取った時の安全性の保証はありません。サプリは食生活に足りない成分を「補う」もの。上手に使って健康をサポートしましょう。(聞き手・田中伸明、協力・兵庫県予防医学協会)

【おかもと・ただし】1956年、神戸市生まれ。米テキサス大学オースチン校生物医学研究所博士研究員などを経て、2006年から神戸学院大学薬学部教授。コエンザイムQ10の研究で知られる。明石市在住。

岡本さんが勧める三つの作法

一、サプリよりバランス良い食生活が健康の基本

一、サプリと薬の「飲み合わせ」に注意しよう

一、外国で買った成分表示のないサプリは口にしない

機能性表示食品

 昨年4月スタート。「○○が含まれるので内臓脂肪を減らします」「△△が含まれます。目のピント調整をサポートします」など、事業者の責任で機能を表示できる。安全性などの情報は消費者庁のホームページに掲載されている。

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