医療

長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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横野浩一さん
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横野浩一さん
「健康に生をまっとうしたい」。スタッフのアドバイスに耳を傾ける患者ら=北播磨総合医療センター
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「健康に生をまっとうしたい」。スタッフのアドバイスに耳を傾ける患者ら=北播磨総合医療センター

 自立して健康に過ごせる期間「健康寿命」を延ばすには、生活習慣病を防ぐことが大切だと前回お話ししました。ポイントは四つあります。

 まず食事。そして運動。よく指摘されるポイントです。3番目は嗜好(しこう)。喫煙や過度の飲酒は生活習慣病を悪化させます。最後に休養。質の良い睡眠は健康維持に欠かせません。入浴や日光浴も重要。紫外線には骨粗しょう症を防ぐ効果があります。旅行で気分転換を図るのもいいですね。

 生活習慣は中学、高校生のころに形成されるといわれます。朝ご飯を食べない生活は好ましくないですが、そのころついた習慣はなかなか変えられません。でも、意識の持ち方次第で高齢になっても良い習慣を身につけられます。

 認知症は健康寿命を縮める怖い病気です。60歳の健康な人が亡くなるまでにかかる確率は5割超ともいわれています。現在は認知症の代表的な疾患であるアルツハイマー病を治す治療はありませんが、生活習慣を良くすれば発症を減らしたり、進行を遅らせたりできる可能性があります。

 健康長寿を阻む最悪の流れがあります。転倒・骨折し、寝たきりになり、認知症が進行する悪循環です。転倒を防ぐには、筋肉の量と質が低下する「サルコペニア」の予防が鍵になります。

 それにはロイシンなどのアミノ酸を多く含むタンパク質をとり、軽いダンベル運動やスクワットでもいいので筋トレをすることが有効です。ロイシンは肉類や乳製品に多く含まれます。高齢になっても肉は食べた方がいいのです。

 健康長寿を表す言葉に「PPK」というのがあります。「ピンピンコロリン」の略で亡くなる直前まで元気という意味ですが、最近「PKK」という言葉も教わりました。真ん中の「K」は「きらきら輝く」という意味で「ピンキラコロリン」だそうです。良い生活習慣を身につけ、最後まで輝いていたいものです。

 (聞き手・田中伸明、協力・兵庫県予防医学協会)

【よこの・こういち】1947年生まれ。神戸大学医学部卒。同大学教授を経て、2013年から現職。老年医学の権威。神戸市出身・在住。

サルコペニア

 加齢に伴い、筋肉の量が減り、筋力または身体機能が低下した状態。要介護状態に至る前段階「フレイル」との関連性が指摘され、健康長寿を実現するためのキーワードとされる。

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