医療

長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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横野浩一さん
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横野浩一さん
生き生きとした老後の実現に向け各スタッフの連携が進む=小野市の北播磨総合医療センター
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生き生きとした老後の実現に向け各スタッフの連携が進む=小野市の北播磨総合医療センター

 最近、健康寿命という言葉をよく耳にします。介護の必要がなく、健康的に生活できる期間のことです。イギリスの医学雑誌「ランセット」に発表された報告によると、2013年の日本人の健康寿命は女性75・56歳、男性71・11歳。いずれも世界一です。

 一方で、生まれてから死ぬまでの平均寿命は、13年で女性86・61歳、男性80・21歳。それぞれ世界1位と3位です。喜ばしいことですが、ここで注目したいのは健康寿命との差が女性で11歳、男性で9歳あることです。男女とも晩年の10年前後は、寝たきりなど不健康な状態で過ごすことが多くなるのです。

 これは非常に大きな問題です。平均寿命と健康寿命の差をできるだけ短くすることが元気で輝かしい老後を実現するための医療者の課題です。

 とはいえ、今も世界一長い日本人の健康寿命を延ばすのは容易ではありません。難題を解決する鍵は、生活習慣病の予防にあります。

 生活習慣病とは、言葉通り悪い生活習慣によって生じる病気です。不規則な生活や偏った食事が原因で高血圧や糖尿病、高コレステロール、肥満になり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因になります。これらが健康寿命を縮める大きな要因です。

 生活習慣病は、実は完治が難しい病気です。例えば糖尿病は遺伝子の傷が原因の一つである場合が多く、今の医学では根本からは治せません。しかし、病気の発症を予防したり、悪化しないようコントロールしたりすることはできます。健康長寿を保つには良い生活習慣を維持し、血糖値や血圧、コレステロールなどを制御することが大切です。

 次回はそのための具体的な方法をお話しします。

      ◇

 健康長寿を保ち、充実した老後を送るにはどうすればよいのか。医療の現場で活躍する人や独自の健康法の実践者から〝作法〟を教わります。

 (聞き手・田中伸明、協力・兵庫県予防医学協会)

【よこの・こういち】1947年生まれ。神戸大学医学部卒。同大学教授を経て、2013年から現職。老年医学の権威。神戸市出身・在住。

世界の健康寿命

 米研究チームの報告によると、2013年の1位は男女とも日本。男性の2位はシンガポール、3位アンドラ。女性は2位アンドラ、3位シンガポール。世界の健康寿命の平均は62歳台。

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