東播

  • 印刷
認知症に関する勉強会や集いを毎月、開いてきた加古川元気会。新型コロナウイルスの影響で現在は中止している=2019年11月、加古川市野口町長砂
拡大
認知症に関する勉強会や集いを毎月、開いてきた加古川元気会。新型コロナウイルスの影響で現在は中止している=2019年11月、加古川市野口町長砂

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、兵庫県加古川市拠点の「加古川認知症の人と家族、サポーターの会(加古川元気会)」が、会員や関連団体から計33人の声をまとめた。無料通信アプリのLINE(ライン)やファクスを通じて寄せられた内容は、外出自粛下での認知症進行への懸念、感染防止策をスムーズに実行できないためのストレスなど、介護する家族らの深刻な状況を浮き彫りにしている。(広岡磨璃)

 感染防止に神経をとがらせている家族らは多い。だが、そのために「買い物のときに(認知症の)妻に留守番をさせ、楽しみを奪ってしまっている」という自責の念や、「症状が進行するのでは」といった不安が同会に寄せられた。

 感染が疑われる場合には「最初の相談場所が(認知症などの)病気をきちんと理解してもらえる専門的な機関や人であってほしい」との要望も上がった。

 在宅介護では、マスクを着けていると「顔の認識が難しいのか、服の着脱介助で体を硬くしてしまう」という声も。声掛けや体へのタッチで安心してもらっているという。

 外出できないことを説明しても、すぐに忘れて外出しようとする-といったことの繰り返しが、家族のストレスになっている点も指摘された。

 一方、グループホームに入居していた母親と2月中旬から会えなかったという人は、4月中旬に容体が急変してやっと対面。だが、母親は意識が戻らないまま亡くなり、「もう一度、母の笑顔が見たかった」とつづった。

 施設側の工夫で、うつ傾向のある人が精神的に不安になったため特別に家族との面会がかなったり、動画で健在を知らせたりしている状況も記されていた。

 ケアハウスなどの居住施設では、食事が居室での配膳となって出歩く機会が減り、運動不足から転倒、骨折する事例も報告された。

 ひょうご若年性認知症生活支援相談センター(現・同認知症支援センター)の元相談員で、保健師の女性(69)=高砂市=は「認知症ケアが後退しかねない」と危機感を示す。

 アイコンタクト、身体接触といった寄り添いやコミュニケーションが重要で、「『密接』を避けていてはケアが成り立たない」と指摘。認知症の人は予防や感染後の対応が難しく、感染や重症化のリスクも高くなることから「小まめな消毒など、感染させない環境のため周囲が知恵を出し合うことが大切だ」と訴える。

【記事特集リンク】新型コロナウイルス

東播の最新
もっと見る

天気(7月7日)

  • 27℃
  • ---℃
  • 70%

  • 29℃
  • ---℃
  • 70%

  • 30℃
  • ---℃
  • 60%

  • 30℃
  • ---℃
  • 60%

お知らせ