丹波

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雑草が生い茂る清水川=丹波市青垣町桧倉
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雑草が生い茂る清水川=丹波市青垣町桧倉
桧倉地区の住民が自宅近くの小川で保護しているバイカモ。小さな花が開き始めた=丹波市青垣町桧倉
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桧倉地区の住民が自宅近くの小川で保護しているバイカモ。小さな花が開き始めた=丹波市青垣町桧倉
清水川の流れに揺れるバイカモ(2018年撮影)=丹波市青垣町桧倉
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清水川の流れに揺れるバイカモ(2018年撮影)=丹波市青垣町桧倉

 兵庫県丹波市青垣町桧倉の清水川で、水生植物のバイカモが株数を急激に減らしている。セリなどの雑草が増えて川の流れが滞り、水かさが減少したことなどが原因とみられる。同県三田市の兵庫県立人と自然の博物館(ひとはく)の専門家は、「清水川は丹波市でバイカモの生育に一番条件がいい、希少な場所。この川で滅ぶと、市内でバイカモを見ることは難しくなるだろう」と警鐘を鳴らす。(真鍋 愛)

 バイカモは、キンポウゲ科の多年草。浅く、夏場でも水温が低い川などに生え、5~7月に白い花を付ける。兵庫県版レッドデータブックでは、「県内において絶滅の危険が増大している種」のBランクに指定されている。

 バイカモの群生地を管理する桧倉自治会の足立輝明さん(72)によると、清水川には湧き水が流れ込んでおり、8年ほど前に水温を測った際は15度前後だったという。「子どもの頃には泳げる程の水深があった」というが、1959年の伊勢湾台風後、周辺の河川で堤防整備が進んだ影響で水量が激減。バイカモは一時、姿を消したという。

 失われた地域資源を取り戻そうと、同自治会などは2012年、県の補助事業を活用して清水川に群生地を再生。自治会には「バイカモ担当」を設け、定期的に草刈りを行うなどして花の保全に努めてきた。

 努力のかいあり、清水川の群生地は約200メートルにまで達した。年によってはバイカモが増え過ぎ、川の流れを妨げないように間引いたこともあったほどに根付いていたが、「こんなに数が減るのは、12年以降初めて」と足立さん。別の住民は「今年は雑草の繁殖力が強く、気付いたら川を覆っていた。暖冬で、雑草が元気な状態で春を迎えたのかも」と話す。

 ひとはくの主任研究員、三橋弘宗さん=河川生態学=は、「雑草が増えると川底に泥がたまる。川が浅すぎると日射が届いて水温が上がってしまい、バイカモの生育に適さない」と指摘する。

 同自治会ではわずかに残った株を5月初旬に保護し、有志が自宅近くの小川などに仮植えして育てている。桧倉地区が属する神楽自治振興会は今夏、丹波県民局の補助事業を活用し、川底の泥をさらって水流を取り戻す工事を行うという。

 足立さんは「地域の資源を取り戻したい。群生地が復活したら、またたくさんの人に見に来てほしい」と願う。三橋さんは「川の環境を整えると、ホタルなど、他の珍しい生物も出てくる。地域の宝の場所として清水川を守ってほしい」と話す。

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