丹波栗を使ったスイーツの新企画を一般公募する「丹波栗新商品オーディション2019」の最終審査がこのほど、兵庫県丹波市春日町黒井の春日住民センターであり、高校生や専門学生が考案した企画4件の商品化が決まった。丹波栗の豊かな甘み、ほくほくの食感を生かして仕上げたブラウニーや大福など、独創的な逸品がそろった。丹波地域の菓子店が改良を加え、11月ごろから順次発売する。
丹波県民局などでつくる丹波栗フェア実行委員会が、丹波栗の新たな魅力を引き出し、ファンを獲得しようと開催。2012年度にプロも対象とした「スイーツコンテスト」として始め、17年度からはプロは除外し、一般公募のオーディション形式に切り替えた。
今回は県内の高校生や県外の専門学校生、主婦らから61件の応募があった。書類審査を通過した8件について、丹波地域の菓子店4店舗の代表者が試食し最終審査をした。
栗入りのペーストをメレンゲで挟んだ「モンブラン風メレンゲサンド」を出品し、商品化が決まった県立篠山産業高校3年の松尾天音さん(17)と東浦百花さん(17)は「採用されると思っていなかったのでうれしい」と満面の笑み。見た目はシンプルながら、ペーストに栗の食感を残したり、ラム酒で香り付けをしたりしてこだわったという。
この企画に磨きをかけ、商品化に当たるパティスリーエムズパッション(丹波篠山市杉)代表の松木満さん(39)は「高校生らしく、遊び心があっておもしろい」と評価。「他にも良い企画があった。オーディションのレベルが年々上がっていると感じた」と話していた。(藤森恵一郎)
