但馬

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NPO法人が運営するガイド団体の展望を語る今井学さん(左)と妻ひろこさん=香美町香住区境、今子浦
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NPO法人が運営するガイド団体の展望を語る今井学さん(左)と妻ひろこさん=香美町香住区境、今子浦
地磁気逆転が発見された場所として有名な玄武洞公園で世界ジオパーク認定を祝う関係者=2010年10月4日、豊岡市赤石
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地磁気逆転が発見された場所として有名な玄武洞公園で世界ジオパーク認定を祝う関係者=2010年10月4日、豊岡市赤石
海の文化館(現ジオパークと海の文化館)で、北前船をテーマに初めて開かれた「ジオカフェ」=2011年1月13日、香美町香住区境
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海の文化館(現ジオパークと海の文化館)で、北前船をテーマに初めて開かれた「ジオカフェ」=2011年1月13日、香美町香住区境
神戸新聞NEXT
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 JR山陰線の余部橋りょう(兵庫県香美町香住区余部)を訪れる大勢の観光客に、ジオパークの公認ガイドたちが解説する。橋りょうの歴史から、但馬牛やマツバガニなどのグルメまで幅広い内容。食べ物がおいしい理由を掘り下げると、生態系を育んだ地形や気候風土にたどり着く。

 地元住民9人が登録するガイド団体「香美がたり」を運営するNPO法人「たじま海の学校」代表の今井学さん(52)=同区=は「地元のA級グルメの素晴らしさを、地球科学の視点を交えて説明できる人が増えた」と話す。同法人や自治体による長年のガイド養成の効果だ。

 兵庫、京都、鳥取の3府県でつくる「山陰海岸ジオパーク推進協議会」は、国内初の世界認定を目指した2008(平成20)年10月、国内候補地の選考に落選。その後、同年12月の日本認定を弾みに再挑戦し、10(同22)年10月、世界認定を受けた。

 民宿も経営する今井さんは、ジオパークの取り組みを「地域のわが事」として受け入れてもらおうと、11(同23)年1月から3年にわたり、専門家を招いて、住民が気軽に「ジオパーク」について学ぶ「ジオカフェ」を10回近く開いた。

 第1回のテーマは「北前船」。「なぜ北前船がジオパークなのか。そんな声もあった」。今井さんの妻で同法人副代表のひろこさん(50)は笑う。寄港地として今子浦(同区境)が栄えたのは、火山活動によるマグマなどが固まってできた島々が周囲にあるため、湾内の波が穏やかで「風待港」に最適だったからだ。

 学さんは「本来知り合うはずもなかった地質学の研究者たちと住民が友達になれたことが、一番の認定効果では」と振り返る。

 ただし、地域を深く知る活動が今以上に浸透するには「環境保全や教育への活用だけでなく、経済振興に一層役立たなければ難しい」とも。集客コンサルタント事業を手掛けるひろこさんは「ビジネスに結びつけた成功事例が出ていないのが残念」と指摘する。

 時代は平成から令和へ。夫妻は「活動を持続させるには、より収益を生む仕組みを民間が考える必要がある」と思案を巡らせている。(金海隆至)

■メモ

 山陰海岸ジオパーク 兵庫県、京都府、鳥取県の3市3町に広がるエリア。山陰海岸国立公園を中心に東西約120キロ、約2458平方キロに及ぶ。2500万年前に始まった日本海形成の歴史を示す特徴的で貴重な地層や岩石、地形が多い。世界ジオパークは4年に一度、再審査があり、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が今年2月に3回目の認定を公表した。日本ジオパークでは2017年の審査で改善を求める「条件付き再認定」とされ、3府県の連携強化が求められた。

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