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破産手続きに入る湯村温泉街の老舗旅館「とみや」=2日午前、兵庫県新温泉町湯
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破産手続きに入る湯村温泉街の老舗旅館「とみや」=2日午前、兵庫県新温泉町湯
飲食を伴う花見の自粛が要請され閑散とする世界文化遺産・国宝姫路城=2日午後、姫路市本町(撮影・小林良多)
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飲食を伴う花見の自粛が要請され閑散とする世界文化遺産・国宝姫路城=2日午後、姫路市本町(撮影・小林良多)

 兵庫県新温泉町、湯村温泉街で江戸時代から続く老舗旅館「とみや」が3月末で廃業を決めた。業績不振に新型コロナウイルスの感染拡大による宿泊客減が追い打ちを掛けた。県内の温泉旅館も軒並みキャンセルで、新たな予約が入らない。世界文化遺産・国宝姫路城の3月の入城者数は前年から8割減。観光業への打撃は底が知れない様相となっている。

 代理人弁護士によると、「とみや」は江戸時代後期ごろに創業し、1953年に法人化。約30室とこじんまりしているが、山麓の高台で、自家源泉の展望風呂が人気だった。

 しかし、景気の冷え込みや価格競争の激化で業績は悪化。感染拡大はだめ押しだった。

 同旅館は「4月の見込みは例年の1割程度。従業員に給与が支払えるうちに破産手続きを決めた」という。弁護士は「国の融資も検討したが、見通しが不透明。最終的なきっかけがコロナだった」とする。債務総額は約5億4千万円。近く神戸地裁に自己破産申請をする。

 同じ但馬地域の城崎温泉でも4月以降はキャンセルが相次ぐ。

 開湯1300年となる今年、城崎温泉観光協会は記念行事の準備を進めてきたが、検討中だ。高宮浩之会長は「どう乗り越えるか考え、お客さんが戻ってきたときにより楽しんでもらえるようにしたい」と話す。

 神戸市北区の有馬温泉街も苦境だ。有馬温泉観光協会の金井啓修会長(65)によると、旅館、ホテルの稼働率は、2月が前年同月比20%減、3月は50%減に悪化。4月の下落幅は80%を超える恐れもあるという。金井会長は「ゴールデンウイークまで客足が戻らないと、今夏までの経営が苦しくなる」とこぼした。

 兵庫県観光企画課は「都市部のホテルで4月の宿泊人数は、予約ベースで前年同期比7~8割減ではないか」とみる。「5月の連休には視界が開けると思っていたが、見通しが立たない」と声を落とす。

    ◆   ◆

 桜が見頃を迎える姫路城も天守を閉鎖しており、落ち込みは顕著だ。城管理事務所によると、3月の入城者数は約2万9千人で前年同期の約15万9千人と比べると8割以上減った。

 同事務所によると、19年度全体の入城者は約154万8千人で、18年度をわずかに下回った。1月までは前年度を上回るペースで伸びていたが、2月は約2万人減った。

 外国人も19年度でみると約39万5千人と過去最多を更新したが、3月に限ると入国制限などの影響で激減した。4月1日の入城者は97人。担当者は「2桁というのは近年、記憶にない」と先行きを懸念する。

 天守などの閉鎖期間は6日まで。7日以降については調整を進めている。(末吉佳希、石川翠、中村有沙、森信弘、井沢泰斗)

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