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腰痛など職員の労災防止のために導入された移動リフト=神戸市灘区摩耶海岸通1、エレガーノ摩耶
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腰痛など職員の労災防止のために導入された移動リフト=神戸市灘区摩耶海岸通1、エレガーノ摩耶
神戸新聞NEXT
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 小売業での転倒や社会福祉施設での腰痛など、第三次産業の労働災害(労災)が多発している。兵庫県内でも、第三次産業の死傷者数がここ10年で最多となり、小売業の死傷者数は労災が多いとされる「建設業」を上回った。定年延長や人手不足を背景に、60歳以上の労働者が増えていることなどが原因で、兵庫労働局などで注意を呼び掛けている。(末永陽子)

 厚生労働省によると、2018年の労災発生件数は前年比5・7%増の12万7329人。そのうち第三次産業(小売業、飲食店、社会福祉施設)は2万9507件で全体の23%を占め、製造業や建設業を上回った。前年比の上昇幅も社会福祉施設(9・2%)が最多で、小売業(7・7%)が続いた。

 全体の労災(休業4日以上)は横ばいの傾向だが、第三次産業では増加。転倒が約3分の1を占め、社会福祉施設では利用者を移動させた際の腰痛などが目立つという。

 第三次産業では、複数の店舗や施設を展開する企業が多い。同省担当者は「それぞれの現場に安全担当者がいないなど、管理体制が弱いことも労災発生につながっている」と指摘する。

 兵庫県内でも18年に計1190件が発生。社会福祉施設での労災は、10年前の1・7倍に膨らんでいる。

 背景には、慢性的な人手不足による60歳以上の働き手の増加もある。兵庫労働局によると、19年に社会福祉施設で起きた労災のうち60歳以上は115人。全体の383人中、3割を占めた。労働局は「高齢の労働者は体力や骨の衰えから、腰痛や骨折を起こして長期休業するケースが多い」と分析する。

 防止対策の一環として、兵庫労働局は6日、職員らが神戸市灘区の有料老人ホームを視察した。

 同施設は、利用者を車いすやベッドから移動させる際に使うリフトや、車いすやベッドのまま入浴できる浴槽などを導入している。人力で持ち上げたり、抱え上げたりする必要がないため、職員からは「2人がかりだった作業を1人でできるようになった」「慢性的な腰痛がましになった」との声があった。利用者の擦り傷や褥瘡(じょくそう)(床ずれ)の防止にも効果があるという。

 介護業界では、中腰の姿勢を続けて腰痛になり、離職する職員もいることから、兵庫労働局は「人材確保にも一役買うので、業界全体に広めていきたい」としている。

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