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在日米軍基地問題などについて語る玉城デニー沖縄県知事=大阪市北区(撮影・中西幸大)
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在日米軍基地問題などについて語る玉城デニー沖縄県知事=大阪市北区(撮影・中西幸大)

 沖縄県の玉城デニー知事がこのほど、神戸新聞のインタビューに応じ、在日米軍基地の負担軽減や普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設問題について「国民全体が『自分ごと』として考える機会を持ってほしい」と訴え、日米地位協定の抜本的見直しや辺野古移設の工事中止を求めた。主なやりとりは次の通り。(聞き手・久保田麻依子)

 -全国を訪ねてトークキャラバンを始めた。狙いは。

 「沖縄には日本の国土面積の約0・6%に、約70・3%の米軍専用施設が集中している。第2次大戦の戦中・戦後に民有地を強制接収させられた経緯を踏まえると、沖縄がこれ以上基地を受け入れるという受忍の限度は、はるかに超えている。2月の県民投票では、投票者の72%が辺野古移設工事に反対の民意を示したにもかかわらず、工事が強行されている。これは法治国家の在り方が脅かされている事態だ。基地問題は沖縄だけではなく、国民全体の課題であるということを本土の皆さんに伝えたい」

 -兵庫を含め、米軍基地のない自治体では基地問題が身近な議論になりにくい。

 「例えば自分自身や身近な人が、米軍が関係する事件事故に巻き込まれたときに、現在の日米地位協定では日本の捜査が及ばず『泣き寝入り』をしなければならない可能性がある。これは沖縄だけでなく日本のどこでも同じだ。全国の知事会でも地位協定の改善を国に求めている。国民的議論の高まりこそ解決の近道だと考えている」

 -米軍嘉手納基地の周辺住民たちは騒音被害を訴えている。米軍基地による被害をどう受け止めているか。

 「過重な基地負担は、その存在のみならず、事件事故や騒音などの実被害が恒常化していることも問題だ。一方で、米軍基地が駐留するドイツやイタリアでは、自国の法律が優先され、基地の使用制限が実現している。いくら沖縄が夜間の飛行停止を求めても米軍が運用の実権を握っている現状では、平穏な生活は実現しない」

 -本土では近年、沖縄の基地の引き取りを目指す動きがみられる。沖縄が求めている「負担軽減」とは。

 「県外移設、国外移転などさまざまな選択肢があるが、まずは日本政府が米国と密に協議し、どのような解決策があるのか提示することが重要だ。私は日米同盟の重要性は認めており、沖縄の全ての米軍基地を撤去せよ、と主張しているわけではない。明確なのは、『沖縄に新基地は必要ない』という県民の願いだ。そして平和外交に裏打ちされた文化・人的交流が深まれば、基地の必要性そのものが低下していくのではないか」

 -兵庫県民にメッセージは。

 「沖縄戦で犠牲になった神戸市出身の島田叡(あきら)知事については心から尊敬の念を持っており、今後も顕彰事業を続けていきたい。兵庫は沖縄県人会の活動や、民間レベルでの子どもたちの交流も盛んで、互いの文化が根付いている場所。沖縄の将来の姿を皆さんで考える機会をいただきたい」

【沖縄の米軍基地問題】沖縄の1972年の本土復帰では、米軍基地を「本土並み」に整理縮小する目標が掲げられたが、現在も過重負担が続いている。県基地対策課によると、沖縄の米軍基地の39・6%が民有地であるのに対し、本土は87・4%が国有地となっている(2018年)。60年に締結された日米地位協定は、米軍施設・区域の使用や権利関係について定めている。米軍人が基地外で起こした事件・事故は「公務中であれば裁判権は米側にある」としており、県は日米両政府に見直しを要請している。

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