西播

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中音水渓谷で最大級の橋脚跡。昨年まで残っていた木製の橋脚が倒壊していた=宍粟市波賀町の音水国有林
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中音水渓谷で最大級の橋脚跡。昨年まで残っていた木製の橋脚が倒壊していた=宍粟市波賀町の音水国有林
出入り口が土砂で埋もれたトンネル。小さな尾根を30メートルほど貫いていた=宍粟市波賀町の音水国有林
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出入り口が土砂で埋もれたトンネル。小さな尾根を30メートルほど貫いていた=宍粟市波賀町の音水国有林
こけむしたコンクリート橋が沢を渡る。幅は45センチ。慎重に歩を進める=宍粟市波賀町の音水国有林
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こけむしたコンクリート橋が沢を渡る。幅は45センチ。慎重に歩を進める=宍粟市波賀町の音水国有林
中音水渓谷から森林鉄道で木材を搬出するトロッコ。1台に4トンの丸太を積み、機関車を使わずに滑り降りたという(1968年6月、神戸新聞掲載の写真)
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中音水渓谷から森林鉄道で木材を搬出するトロッコ。1台に4トンの丸太を積み、機関車を使わずに滑り降りたという(1968年6月、神戸新聞掲載の写真)
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 大正から昭和にかけ、兵庫県宍粟市波賀町の国有林から木材を搬出するために使われた「波賀森林鉄道」の遺構を訪ねる「地域再発見モニターツアー」がこのほど、同町北部の中音水渓谷であった。半世紀前に役目を終えた橋やトンネルが今も山中に残っていると聞き、ツアーに同行した。

 波賀森林鉄道は大正時代に旧営林署が整備し、赤西渓谷など引原川支流の奥地から波賀町中心部まで木材を運ぶのに使われた。最盛期には総延長40~50キロに達したとされる。

 脱線や転覆事故も多く、線路を林道に付け替えてトラック輸送が導入された。最後まで残っていた中音水渓谷も68年に廃止されたが、林道が整備されず、鉄道遺構が最もよく残っているという。

 ツアーは1泊2日の日程で市商工会が企画。遺構を観光に生かす可能性を探る目的で、姫路市内で募集したところ登山ファンら男女6人が参加した。

 一行は音水集落を出発。林道の終点まで45分ほど歩き、道なき急斜面を下った場所が森林鉄道の軌道跡だった。斜面を削り、石垣を築いて設けた幅2メートルほどの道が谷の奥へと伸びていた。

 崖崩れや倒木、落ち葉に埋もれた道を10分ほど歩くと最初の鉄橋跡に出た。その先は朽ちた鉄橋やコンクリート橋、埋もれたトンネル、倒壊した宿舎跡などが随所に残り、近代の産業遺構が大自然にのみ込まれていた。

 友人に誘われて訪れた神戸市北区の女性(52)は「この険しい山中にこれだけの施設を造った林業の繁栄を感じる。ガイドがいないと歩けない貴重な体験ができた」と満足げだった。(古根川淳也)

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