西播

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赤穂とロッキングハム両市の交流から生まれた絵本(左)と後藤仁さんの作品(後藤さん提供)
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赤穂とロッキングハム両市の交流から生まれた絵本(左)と後藤仁さんの作品(後藤さん提供)
セントジョーンズさん(右から2人目)らに自身の作品を説明する後藤仁さん(右)=2018年12月、市立美術工芸館・田淵記念館
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セントジョーンズさん(右から2人目)らに自身の作品を説明する後藤仁さん(右)=2018年12月、市立美術工芸館・田淵記念館

 兵庫県赤穂市と姉妹都市の豪州・ロッキングハム市との交流から1冊の絵本が生まれた。昨年12月、赤穂を訪れたロ市訪問団の絵本作家、ケズ・ウィッカム・セントジョージさんが、自作の詩や物語18編を色鮮やかな絵とともに紹介。赤穂で交流した赤穂生まれの日本画家・絵本画家、後藤仁さん=千葉県=がその1編に美しい少女とキツネの作品を描いて寄せ、絵本に収められた。

 両市は1997年に姉妹都市となった。昨年12月、ロ市のバリー・サメルズ市長ら6人が赤穂を訪問。国境を越えた文化交流に参加したセントジョージさんは市立美術工芸館・田淵記念館(同市御崎)で後藤さんと会い、自身の詩や物語に絵を描いてもらうように依頼し、承諾を得た。

 絵本の題名は「Entwined(エントワインド)」。両市の共同作品として表紙には、握手する手と手が描かれた。通訳を務めた赤穂市国際交流協会理事のムイ・サイトウ・ミチコさんが3編を翻訳した。

 後藤さんが絵を寄せたのは「Blue Fox(ブルーフォックス)」の話。美しく育った少女が雌のキツネに変わり、雄のキツネと愛し合って、おなかに子を宿す。後藤さんは作品を読んでイメージを膨らませ「ヨーロッパ・ローマ的な空気を感じた」という。ローマ風の神殿に腰掛け、背丈ほどある白い髪をなびかせて手でとく少女の姿を寄り添うキツネとともに日本画で丹念に描いた。

 後藤さんは「この絵本を多くの人に見てもらい、両市や日豪、世界中の文化・平和交流につながることを期待する」としている。

 絵本は縦横各24センチ。両市の市長らに寄贈された。赤穂市立図書館(同市中広)で、近く閲覧できるようになる。(坂本 勝)