西播

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球形の腹部や真珠のようなうろこ、頭部のこぶなどが特徴的な出目金の穂竜=赤穂市
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球形の腹部や真珠のようなうろこ、頭部のこぶなどが特徴的な出目金の穂竜=赤穂市
赤穂で穂竜を生み出した榊誠司さん=赤穂市
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赤穂で穂竜を生み出した榊誠司さん=赤穂市

 兵庫県赤穂で品種改良して生まれ、全国の愛好家に愛される金魚「穂竜」の生みの親、榊誠司さん(81)=赤穂市=が今夏、飼育個体絶滅の危機を乗り越えた。丹精した金魚が次々と死に、品評会出展が危ぶまれたが、人に譲っていた個体を戻してもらい難を逃れた。飼育歴50年のベテランは「油断していたが、仲間に助けられた。85歳までは飼育を続け、最高の穂竜を仕上げたい」と意欲を見せる。

 榊さんは以前飼っていたグッピーなどに代わり、30代から金魚を飼い始めた。「やるからには誰も持っていない珍しい金魚を作ろう」と品種改良に夢中になった。

 中国金魚の品種「黒出目オランダ獅子頭」のペア2匹を知人の店に仕入れてもらい飼育。成長するにつれ、頭部のこぶが発達し、迫力のある形に育った。1977年、大阪市の百貨店であった全関西金魚総合品評会など、出展するたびに次々と優勝した。

 真ん丸とした魚体に育て真珠をちりばめたようなうろこに、銀色を基調に金色を配色する品種改良にも成功。金魚養殖の盛んな愛知県弥富市で94年に開かれた第1回金魚日本一大会で優勝した。赤穂と、出目金の代表的品種の竜眼から1字ずつ取った穂竜の名は全国に広まり、商標登録も取った。

 輝かしい受賞歴を持つ榊さんだが、今夏は、水温上昇による水質悪化で約60匹いた金魚が大量死し、一時は2、3匹になった。元赤穂市職員で、市民病院の臨床検査技師長も務めた榊さんは今回の事態を教訓にしようと冷静に分析。酸素濃度の低下▽微生物増殖による消費酸素量増加や有毒物質発生▽飼育水のpH変化-を挙げ、金魚の熱中症候群だったと結論付けた。愛好家の参考にしてもらおうと名誉会長を務める「穂竜愛好会」ホームページの掲示板で情報公開している。

 「絶滅寸前になったことは以前もあり、もうやめようとも何度も思った」と振り返る一方で「交配による品種改良は偶然が偶然を呼び、感覚や感性に頼る部分もある。形と色柄の両方で納得のいく理想の穂竜を完成させたい」。残された年月に心血を注ぐつもりだ。(坂本 勝)

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