西播

  • 印刷
室津港で育成中のアサリを手に持つ磯部さん=たつの市御津町室津
拡大
室津港で育成中のアサリを手に持つ磯部さん=たつの市御津町室津

 兵庫県たつの市御津町のカキ養殖会社が、室津港沖の天然アサリの卵から養殖する「純室津産アサリ」の生産に取り組み、約50万個のアサリが順調に育っている。来年春には約4~5トンが出荷できる見通し。播磨灘では2000年代から天然アサリの漁獲量が激減しているが、養殖会社は「養殖法を確立して、安定的な供給につなげたい」と話す。

 県水産課によると、県内のアサリ漁獲量は1987年には1377トンあったが、18年は約3トンだった。現在は主に姫路市沖から赤穂市沖にかけて養殖が行われている。

 純室津産の養殖に取り組むのは公栄水産(磯部公一代表)。室津港沖約3キロの唐荷島周辺に生息する天然アサリから卵を採り、昨年10月から育成を始めた。

 水槽に0・05ミリ程の卵を入れて、水温管理と水の入れ替えを続け、稚貝の成長段階に合わせて海中に移す。今年2月には1センチ程の大きさに達し、現在は2~3センチまで育った。

 早い段階で海中育成に移す「中間育成」の手法も確立。通常は約5~10ミリの稚貝になるまでは陸上施設で育てるが、網目の細かいネットフィルターに稚貝を入れ、0・7ミリの段階で海中に移した。プランクトンなどの餌代が浮き、費用を格段に抑えられる。

 磯部代表(53)は養殖を始めるにあたり、姫路やたつの、宍粟市の食品加工・流通業者らと一般社団法人「農水産物生産供給認証機構(GAFPC)」(本部・同県姫路市網干区興浜)を設立。スーパーなどでの販売のほか、缶詰にして流通させることも視野に入れている。

 現在、GAFPCの名義で技術の特許を申請中。今後は国立研究開発法人の水産研究・教育機構や県水産技術センター(明石市)と共同研究を進める。県内外で技術提供も行う予定。

 磯部代表は「成功すれば春・秋2回の産卵期に合わせた養殖体制に切り替え、水揚げ量を増やしていきたい」と話している。(地道優樹)

西播の最新
もっと見る

天気(10月24日)

  • 24℃
  • 19℃
  • 80%

  • 21℃
  • 14℃
  • 90%

  • 24℃
  • 18℃
  • 80%

  • 23℃
  • 17℃
  • 80%

お知らせ