三田

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 「地場産業である製鉄所の製造過程で出た火から、加古川市長が採火」

 6日、兵庫県が発表したパラリンピックの採火式リストを眺めていて、おやっと思った。加古川の製鉄所といえば、ラグビーで有名なあの会社しかない-。早速、加古川市に確認した。

 障がい者支援課の担当者は「企業名は言えない。この文章が全て」の一点張り。火の採り方など、あれこれ質問を変えて聞き出そうとすると「誘導尋問するのか」と一喝された。

 言えない理由はこうだ。五輪・パラリンピックには世界的大企業がスポンサーに付く。ライバル企業を利する可能性があるので、企業名は一切出せない-。県を通じ、大会組織委員会にも確認したらしい。

 県の担当課は「市の主催なので、細かい点まで関知しない」とにべもない。組織委の広報担当者は「不自然に思われるのは分かるが、ルールだから」とこうした対応の指示を認めた。

 地域の宝、市民の誇りが聖火には詰まっているはずだ。「企業だから」「スポンサーがいるから」というだけで名前がかき消されるのは悲しい。そもそも、スポンサーにこの会社のライバル企業は見当たらない。

 長いやりとりの末、市の担当者が言った。「個人的には企業名を言いたいんですよ。当然ね」

 大会運営を支える企業は必要だ。ただライバルを意識するにも、時と場合を考える寛容さがほしい。

 そういえば先月訪れた東京で、私のクレジットカードが唯一使えない店があった。(米カード大手が最上位スポンサーの)五輪公式グッズショップだった。(高見雄樹)

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