三田

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「25年間、誰にも話さず持ち続けた」という写真のネガを見詰める武本俊文さん=三田市
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「25年間、誰にも話さず持ち続けた」という写真のネガを見詰める武本俊文さん=三田市
地震の揺れで瓦が落ちた建物=1995年1月17日早朝、三田市内(武本俊文さん提供)
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地震の揺れで瓦が落ちた建物=1995年1月17日早朝、三田市内(武本俊文さん提供)
鉄道利用者が長蛇の列を作った三田駅前=25日、三田市内(武本俊文さん提供)
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鉄道利用者が長蛇の列を作った三田駅前=25日、三田市内(武本俊文さん提供)
傾いた線路脇で復旧作業の手順を確認する作業員ら=21日、神戸市内(武本俊文さん提供)
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傾いた線路脇で復旧作業の手順を確認する作業員ら=21日、神戸市内(武本俊文さん提供)
がれきの仮置き場となった磯上公園のグラウンド=26日、神戸市内(武本俊文さん提供)
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がれきの仮置き場となった磯上公園のグラウンド=26日、神戸市内(武本俊文さん提供)

 阪神・淡路大震災から17日で四半世紀となる。発生直後に三田と神戸・三宮で、被災の様子を記録した写真家武本俊文さん(73)=兵庫県三田市=がこのほど、デジタル写真集「この街忘れまじ」をまとめた。「街と人の不幸が写る写真は長年、公開をためらってきた」と言うが、25年の節目を前に決断。466点のモノクロ写真を収録し、希望者に無料で配布している。(高見雄樹)

 多数の屋根瓦が落ちた民家、不安そうに軒先に集まる住民、電車が不通になった三田駅で公衆電話に並ぶ人たち-。写真の背景は夜明け前で暗く、緊迫感がみなぎる。震災による三田の被害をモノクロ写真が冷静に伝える。

 武本さんは当時、三田市高次の文化住宅に住んでいた。1月17日の朝、揺れが収まって家族の安全を確認した直後、カメラとストロボを持って街に駆け出した。4日後には電車で三宮に入り、月末までに計7日間、三田と三宮で撮影を続けた。

 1月21日、三宮の高架が崩れた現場近くで撮った1枚には、作業服とヘルメット姿でミーティングする男性たちの姿がある。一瞬を切り取った写真からは復興への闘志が伝わってくる。

 一方、同月25日に三田駅前で撮影した1枚には、ロータリーにできた長蛇の列が写る。三田と姫路市や岡山県津山市を結ぶ臨時バスを待つ人の姿もあり、三田が被災地との交通の結節点だったことが分かる。

 武本さんは大規模な火災があった長田区などではなく、神戸の中心地・三宮周辺に絞ってシャッターを切った。「被害状況と共に、復興に立ち上がる人たちの勢いや、撮った時の緊張感を見てほしい」と話す。

 これまで写真展を開くことも考えたが「不幸を題材にしたものは出せない」と、思いとどまった。今回は「四半世紀という歳月の重みを感じ、失敗作も含めて全て見てもらおうと思った」と打ち明ける。モノクロ写真は、色に惑わされずに人物をより際立たせる効果があるという。

 武本さんは「震災の写真を撮ることの難しさを思い知った。25年間もんもんとしてきたので、肩の荷が下りた」と話している。

 希望者には1人1枚限定で無料配布する。送料は武本さんが負担する。申し込みはメール(takemoto-m35@gaia.eonet.ne.jp)でのみ受け付け、締め切りは2月1日。

★武本さんが公開したその他の写真を一部ネクストに掲載しています。写真集はこちら

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