三田

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光が当たるときらきらとした毛並みが際立つ=三田市東山
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光が当たるときらきらとした毛並みが際立つ=三田市東山
多くの人に見守られて進む競り市。太夫の読み上げで値段がどんどん上昇する=2017年11月、三田市川除
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多くの人に見守られて進む競り市。太夫の読み上げで値段がどんどん上昇する=2017年11月、三田市川除
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 つややかに黒光りした表面をなでると、もふもふとしていて温かい。

 正体は、兵庫県三田市が誇る特産「三田牛」の毛並みだ。下相野で精肉の卸・小売業を営む勢戸章示さん(44)の牛舎を訪れると、牛たちが懐っこく鼻を寄せてきた。よく見ると、肩から尻にかけて波打つ毛は薄くて柔らかいが、首下から腹に生える毛は長くてフサフサ。乾いたタオルで毎日欠かさず磨き上げられ、まるで高級絨毯のようだ。

 2007年に地域ブランドとなった三田牛。生産者らでつくる「三田肉流通振興協議会」が、但馬牛の血を引く子牛を「生後28カ月以上、60カ月未満」飼育したもの-と規定する。多くは「めんた」と呼ばれる雌牛で、肉質が柔らかく、脂の乗りが良いのが魅力だ。

 勢戸さんも認定農家の一人。牛にはミネラル豊富な武庫川の井戸水を与え、エサはタンパク質の配合にこだわる。けがをしないように柵の角は丸くし、ストレスがないように牛舎はとことんきれいにする。「ちょっとした手入れで赤身のバランスも肉色も変わる。牛は何もしゃべらんけど、できることはしてあげたい」

 11月に農産物直売所「パスカルさんだ一番館」である「競り市」は、飼育の腕を披露する晴れ舞台だ。胸や尻、腹回りにしっかりと肉が付いているかが目利きされる。勢戸さんは、人を相手にする美容師に“散髪”も頼むという。ショートヘアにして丁寧に枝毛を省き、べっぴんに磨きがかると、並々ならぬ品格が漂う。(山脇未菜美)

【三田牛】江戸時代、三田藩では牛に年貢米を背負わせて上納していた。痩せた牛を連れて行けば「村の恥」とされ、一方で毛並に艶があり丸々と肥えた牛を連れて行くと、農業に熱心であると藩主から「ご褒美」があったたため、三田では牛を肥やす習慣・技術が育まれたとか。1868(慶応3)の神戸港開港で外国人居留地ができ、明治期に食肉需要が高まって三田牛が有名になったとされる。

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