三田

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■自治会解散 持続できぬ旧来の仕組み

 フラワータウン(兵庫県三田市)の駅前に建つマンション、ディアコルモ武庫が丘。約240戸に500人超が暮らす。

 このマンションの自治会は昨年3月、武庫が丘連合自治会に退会届を提出し、程なく解散した。自治会の解散は「市内で恐らく初めて」(市協働推進課)だ。

 元自治会役員の田村和成さん(69)が異変に気づいたのは2010年ごろ。「90%以上あった加入率が、毎年10%ずつ下がった」。任意加入なら、入らなくていいと考える人が増えた。マンション管理組合との機能統合などあらゆる手段を試したが、だめだった。

 「自治会の必要性はみんな分かっている。それでも、会員は負担の重い役員になるのを警戒し、役員経験者は『もうごめんだ』となり、どちらも辞めていく」。田村さんは会員急減の構図を教えてくれた。

 役員になると、外部との会合が増える▽週末にはイベントの手伝い▽民生委員の候補者などを市に推薦する-、などの負担が、なり手をさらに遠ざける。

 それでも田村さんは今、有志で夏祭りの準備を進める。「自治会がなくなっても、夏祭りはみんな楽しみにしている。もう一度地域の共同体を作り上げたい」

     ◇

 「村の会合は年2、3回。田んぼに出ても人に会わないので、話す機会がない。田舎でも『隣は何する人ぞ』になってしもた」

 武庫が丘から北に12キロ。丹波篠山市境に近い上本庄で、農業の男性(72)はつぶやいた。

 昔は毎月、会合があり、全員参加が当たり前だった。顔を合わせては地域のことを話し合った。

 今は戸数が少なく、すぐに地域の役員が回ってくる。区長はもう4、5回やった。市内の一斉清掃や田植え前の溝掃除に、世帯の半数強ほどしか集まらないこともある。

 1人暮らしの高齢者も増えた。災害時には役員が集落全員の声かけをする決まりになっているが、いざとなると機能するのか、分からない。

 10年ほど前から、地域活動の担い手不足による負担を感じ始めた。「くわを持つのがしんどい時もある。10年後、この村はどうなっているのか…」と不安になる。

 人間関係がドライなニュータウンに比べ、農村部は濃密な地域とのつながりがある-。かつての常識は崩れ始めた。

     ◇

 市内で異なる環境に住む2人だが、地域コミュニティーの課題については声をそろえる。「旧来のやり方をリセットすべきだ。今変えないと、もう持たない」

 人口減少社会に入り、まちの姿が急激に変わっていく。まちのリーダーを選ぶ市長選を機に、三田の現状と未来を考えたい。(高見雄樹)

【区と自治会】地域住民が利益の実現や親睦のためにつくる地縁団体。市内には181団体が登録されている。約3万3千世帯が加入し、全市の加入率は71%。10年前から5ポイント低下した。ただ、ニュータウンの大規模マンションや農村部の小規模集落では、役員などの担い手不足が深刻化。市は2018年度、自治会役員や有識者による「地域コミュニティ懇話会」を立ち上げ、対策を協議している。

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