三田

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 三田市立図書館(兵庫県三田市南が丘2)が所蔵する障害者向けの点字・録音図書の大半がインターネットで検索できないとして、市民でつくる運営評価委員会が「障害者について理解する機会を妨げる」などと対応の見直しを求めていることが分かった。図書館を運営する指定管理者は「以前は開示していたが、一般図書との混在を避けようと考えた」と説明。市は「障害者と健常者で差別をしているような誤解を与える」と判断し、近く改善を促す方針を固めた。(門田晋一)

 図書館側によると、所蔵する約2700点の点字・録音図書の9割以上は開架せず、インターネットの蔵書検索でも開示していない。市民が借りたい場合は館内にある紙の目録を見て窓口で申し込むが、障害者やその家族以外は、点字・録音図書の研究目的などを除いて断っているという。

 点字図書を販売する「日本点字図書館」の点字文芸作品を見ると、県内では少なくとも三木市と豊岡市が図書館の蔵書としてインターネット検索で開示している。こうした点に委員の一人が気付いたことが議論のきっかけだった。

 同委員会は市の委嘱を受けた市民5人で構成し年3回程度、図書館の運営に意見を出しあう。2018年度最後となる今年3月の会議で、委員らは「蔵書の開示が不十分」と指摘。貸出先を限定することも不適切とした。委員長も図書館運営の根幹に関わる問題と厳しい見方を示した。

 一方、図書館側は一般向けに貸し出していないことも、ネット検索での非開示を決めた理由と説明した。市は事実関係を確認した上で、6月中にも幅広い開示や貸し出しを求めるという。図書館の指定管理者は9月末を目標に改善する意向を示している。

 市身体障害者福祉協議会の八十川一三会長(78)は「点字・録音図書の存在を隠すようなやり方はおかしい。ただ点字資料は少しの損傷でも読めなくなる恐れがあるため、開示を控えるという対応には理解できる部分もある」と話した。

■運営評価委員会での主なやりとり

(委員)近隣市町の人にもちゃんと見てもらえるようにした方が良いのでは。三田市だけの制限ではないか。

(図書館)障害者サービスの資料が見えるべきかは図書館によって考え方が異なる。

(委員)外向けに開けていないように感じた。

(副委員長)館内では障害者サービスの資料は隠されているのか。

(図書館)目録では提供している。公共図書館同士で貸し借りすることも多いので、市だけで決められない。

(委員長)サービスを障害者にだけ特化するのは、逆バリアフリーになるように感じる。健常者が理解する機会を妨げることにもなるので、得策ではない。

(図書館)研究目的なら協力している。

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