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斜面を鮮やかな黄色で覆い始めたオオキンケイギク=三田市武庫が丘6
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斜面を鮮やかな黄色で覆い始めたオオキンケイギク=三田市武庫が丘6

 かわいいけど、たくましすぎる-。そんな国指定の特定外来生物「オオキンケイギク」が、フラワータウン(兵庫県三田市武庫が丘6)の市道脇の斜面で咲き始めている。種をまいたのは、実は県だった。ニュータウン開発に伴って約30年前に街を彩り、人々を喜ばせた花は今、在来種に牙をむく脅威の存在になっている。斜面を管理する三田市は「抜き取って持ち帰る人がいる。知らずに別の場所に植えないか心配」としながらも緊縮財政の折、駆除には二の足を踏んでいる状態だ。(門田晋一)

 関係者らによると1988年と93年ごろ、県は「フラワータウン」の名称にちなみ、多彩な花々で街を飾ろうと企画した。ナノハナ、バーベナ、オリエンタルポピー、フランスギク、ルドベキア…。ところが、オオキンケイギクがその強い繁殖力で他の植物が植わる場所を次々と奪い、斜面を覆い尽くしてしまった。

 2006年に国が特定外来生物に指定し、10年には市が根こそぎ抜いた。それでも翌年には再びオレンジ色の花畑が風になびき、生命力の強さをまざまざと見せつけたという。

 「駆除するには除根作業を何年も重ね、土を入れ替えるなど、相当な労力と資金が必要になる」と市の担当者が話す。では、なぜ実行しないのか。

 フラワータウンの斜面は造成地で、そもそも在来種はない。このため、市は繁殖による被害は少ないとして、人的、金銭的に余裕がない現状では抜本的な駆除には消極的なのだという。

 ただ、周辺では種が飛ぶなどして、道路の路肩や植え込みにちょっとずつ拡大。ほかにも武庫川河川敷や道路の中央分離帯など群生地は市内各所で見られる。市は「在来種がある地域や住宅の庭に被害が出るなどすれば、動かざるを得ない」と内情を明かす。

 斜面では今月17日、近くの女性が花を摘み取りに訪れた。「色が鮮やかで、玄関先に飾るととても映えるの」

 市はホームページで在来種を保護する「外来生物法」に基づき、飼育や栽培は禁じられていると強調。「生態系を守るため、きれいだと思っても持ち帰らないようにしてほしい」と呼び掛けている。

【外来生物法】

 外来の動植物の広がりによる生態系や人の生命、農林水産業への被害防止を目的に2005年に施行され、42種類が特定外来生物に指定された。翌年にはオオキンケイギクを含む43種類を新たに加え、18年4月時点で148種類にまで拡大している。細かい罰則規定が設けられており、許可なく野外に放ったり、植えたりした場合には3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられる。

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