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認知症サポーターとなったイオン三田店の従業員たち。手首には目印のオレンジリングを着ける=フローラ88
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認知症サポーターとなったイオン三田店の従業員たち。手首には目印のオレンジリングを着ける=フローラ88
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 お年寄りに優しい街を目指し、兵庫県三田市フラワータウンの商業施設「フローラ88」(同市弥生が丘1)が、認知症の人を支える「認知症サポーター」を養成している。開始から約半年で従業員40人がサポーターになり、認知症のある客が安心して買い物ができる県の認定施設になった。一帯の住宅地は1980年代、市内初のニュータウンとして子育て世代が一斉に入居。その世代が高齢化し、課題だった見守りの態勢づくりが広がり始めた。(山脇未菜美)

 フローラ88を管理する「北摂コミュニティ開発センター」の企画営業部、中西聰さん(53)は3年前、店の出入り口でうろうろする70代の女性を見かけた。声を掛けると、女性は「家が分からない」と話した。身元が分かる物を持たず、家族の有無も分からなかった。住まいに近い目印を聞いて、何とか自宅を探し出せたという。

 「ここ5年くらい、認知症と思われるお客さんへの対応が増えてきた」と中西さん。正しい知識を得た支援が必要と考え、昨年10月から認知症サポーターの養成に乗り出した。

 これまで2回講座を開き、症状や対応の仕方などを学び、施設内のイオン三田店の店員を含めて計40人がサポーターになった。サポーターは手首や胸元にオレンジ色のリングを着け、認知症の当時者や、困っている人に気付いた買い物客らが相談の声を掛けやすい目印とした。

 昨年には阪神北県民局が商業施設を認定する「認知症サポート商店街」にも選ばれた。フラワータウンではコープ三田西(富士が丘2)の従業員もサポーターになるなど、地域で支える動きが広がっている。イオン三田店でサービスカウンターを担当する従業員(62)は「住み慣れた場所で暮らし続けたい人がいる。住みよい街づくりに少しでも貢献したい」と話す。

   ◇   ◇

■高齢化率上昇に危機感 孤独死などへの対応急務

 かつての「若い街」が急激に高齢化している。兵庫県三田市内のニュータウンで最初に入居が始まったフラワータウンの高齢化率は今年3月末時点で、市内平均を2・4ポイント上回る26・4%に達した。

 市は1987年から10年連続の人口増加率日本一を記録。しかし、その「起点」となった住宅地は今後、65歳以上の高齢者の割合が年2%程度ずつ増える見通しで、待ったなしの対応が迫られている。

 フラワータウン内の地域包括支援センターによると、高齢者による相談件数は1カ月に50~80件。介護保険サービスや市の制度を紹介し、利用申請を代行している。近年は誰にもみとられずに亡くなる孤独死も年間に数件発生。危機感を募らせた地域は、見守りや居場所づくりが盛んになっている。

 県によると、市の高齢化率は昨年2月に22・9%と、県内41市町で最も低かった。しかし今年は24・0%に上昇し、西宮市の23・5%に抜かれて2番手に。県平均の28・4%を下回っているとはいえ、市の推計では2040年に36・4%と県内屈指の伸びとなることが見込まれている。

【認知症サポーター】厚生労働省が2005年に始めた制度で、認知症を正しく理解し、当事者や家族を支援できる人を養成する。15年に「20年に1200万人」の目標を掲げ、今年3月時点で全国では約1128万人、兵庫県は約45万人が登録。講師を務めるボランティア「キャラバン・メイト」が自治体などの委託で養成講座を開く。

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