三田

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1989年6月15日付紙面
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1989年6月15日付紙面
【右上】洋風住宅が並ぶワシントン村。街路には電線もない【左上】ガーデニング愛好家が自慢の庭を公開する「オープンガーデン」。村の邸宅庭で人々が色鮮やかな草花を楽しんだ=2018年5月【左下】米ワシントン州から運ばれたトーテムポール(左)の除幕式=92年4月【右下】クリスマスにはまちぐるみで各邸宅を電飾で彩った=1993年12月、いずれも学園5
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【右上】洋風住宅が並ぶワシントン村。街路には電線もない【左上】ガーデニング愛好家が自慢の庭を公開する「オープンガーデン」。村の邸宅庭で人々が色鮮やかな草花を楽しんだ=2018年5月【左下】米ワシントン州から運ばれたトーテムポール(左)の除幕式=92年4月【右下】クリスマスにはまちぐるみで各邸宅を電飾で彩った=1993年12月、いずれも学園5
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■記者が紙面解説<平成元年6月15日の紙面>

 値上がり確実な未公開株が政、官、財界にばらまかれたリクルート事件で退任した竹下登首相の後任に宇野宗佑政権が発足し、緊急連載「宇野体制を占う」が2面でスタート。記事中に、短命がささやかれている-とある。実際に宇野首相は同年7月の参院選で自民党の獲得議席数が過半数を割って結党以来の惨敗を喫し、責任を取って辞任。在任期間は僅か69日だった。

 兵庫県版では、県が約2万世帯を対象にした住宅環境調査の結果を伝える。半数以上が住まいに不満を感じており、理由に「防音・断熱効果の低さ」「台所や駐車場の狭さ」が上がった。一方で、地価高騰で戸建てへの住み替えを望む人が5割を切り、マンション志向が強まっているとした。

   ◇   ◇

 「ワシントン村造成へ」。1989年6月15日付に大きな見出しが載った。その3年後、同村はカルチャータウン内で県がまちびらきし、公営初の1億円住宅として注目を集めた。

 県が姉妹提携する米ワシントン州と共同で建設し、同州の街並みを再現。カラフルな屋根の北米式住宅が並び、電線は地下に通され、広々とした街路に電柱はない。山が見え、池も近くにある。全国の医師や企業役員らが購入し、クリスマスには各邸宅がイルミネーションで彩った。

 犬を連れて散歩する住民らの姿はなんとも優雅だ。「バスで帰ってきた時に街を眺めるとすごく気持ちいい」とは、住民の男性(62)。義父が購入して受け継ぎ、若い頃には近所の人と庭でバーベキューも楽しんだ。

 だが、分譲はバブル崩壊で滞る。計画数170戸のうち、今も契約は115戸にとどまり、37戸は土地も売れていない。宅地価格は2千万円台に下がった。

 街には小学校もあり、以前に住んでいた女性(65)=神戸市北区=は「子育てする環境としては良かった」と振り返る。ただ、年を取ると、商業施設まで車で約10分の距離も遠く感じる。自身も含めて引っ越しする人も少なくないという。

 もっと若い人が住まないかなあ。右肩上がりの人口増加と郊外型住宅のブーム継続を見込んでいた県は、販売戦略の見直しに躍起だ。平成元年の活気を象徴した夢の街。夢のままで終わってほしくない。(山脇未菜美)

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