三田

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1989年1月24日付紙面
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1989年1月24日付紙面
【上】「令和も明るく暮らそうね」と語る(右から)加藤雅信さん、悠太さん、明美さん、【下左端】平成6年開通の「平成大橋」=相生町、【下中央左】障害者向けにタブレット端末を使った電子図書館の開発が進む=15年2月、南が丘2、【下中央右】リオデジャネイロ・パラリンピック車いす陸上で入賞した北浦春香選手、【下右端】手話を学ぶ子ども=18年9月、川除
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【上】「令和も明るく暮らそうね」と語る(右から)加藤雅信さん、悠太さん、明美さん、【下左端】平成6年開通の「平成大橋」=相生町、【下中央左】障害者向けにタブレット端末を使った電子図書館の開発が進む=15年2月、南が丘2、【下中央右】リオデジャネイロ・パラリンピック車いす陸上で入賞した北浦春香選手、【下右端】手話を学ぶ子ども=18年9月、川除
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■記者が紙面解説<平成元年1月24日の紙面>

 1面トップは8日前にJR山陽新幹線の西明石-姫路間で500メートルにわたって架線が切れ、上下線がストップ、乗客33万人に影響した事故の原因を続報。見出しは「欠陥金具4カ月放置 危険承知で運行」。広島県内でも同様の事故があったのに部品交換を先送りにしていたと報じた。これを受けて社会面では「なぜ、すぐ手打たぬ…/信頼崩れ『人災』」などと、利用者の怒りと不安を伝えた。

 運動面では、大相撲初場所で横綱北勝海(現八角相撲協会理事長)が平成初の優勝を飾った。直前3場所全休明けの優勝で、大鵬以来21年ぶりの快挙だった。

 三田版は、渡り鳥の飛来数が前年の2倍となり、青野ダムが“野鳥天国”になっていると紹介した。

   ◇   ◇

 人が支え合う社会に-。きょう幕を開ける令和に、兵庫県三田市の加藤雅信さん(61)、明美さん(58)夫妻はそんな期待を込めた。

 1989年1月16日、次男の悠太さん(30)は元気な産声を上げた。同24日付の「おめでた」に名前が載っている。平成の幕開け直後の誕生に、若い夫婦の感慨はひとしおだった。

 数カ月たち、明美さんが気付いた。悠太さんは「動くモノ」に興味を示さない。知的障害と自閉症を併せ持っていると診断された。

 「この子なりに日々、成長させてあげたい」。雅信さんはサラリーマンをやめて会社を立ち上げた。障害者に技術やビジネスマナーを教え、就職を支える。行政主導だった福祉は平成に入り企業の参加が認められ、障害者が働き方や支援を選べるようになった。

 「仕事、楽しい」。悠太さんは今、市内の事業所に通い、公園の掃除などの軽作業に汗を流す。いずれ自立して仕事に就くとき、雅信さんは自身の会社が支えになってほしいと願う。

 悠太さんに関わる人々から、たくさんの優しさを教えられた30年だと夫婦は言う。「でも、それは平和があってこそ」と明美さん。人に手を差しのべたくても、親世代の戦時は誰もが生きることに必死だった。

 障害者を受け入れる学校や職場の態勢は年々整い、手助けする人工知能(AI)も開発が進む。人を思いやる気持ちが、社会を成熟させる。令和はみんなが当たり前に暮らせる、温かい時代になりますように。(門田晋一)

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