三田

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メーン今では数少なくなった旧国鉄の荷物車「マニ50形」=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園
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メーン今では数少なくなった旧国鉄の荷物車「マニ50形」=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園
荷物車らしく車内に客席はなく、扉も重厚。現在は未就学児のための遊具が置かれている=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園
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荷物車らしく車内に客席はなく、扉も重厚。現在は未就学児のための遊具が置かれている=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園
腐食して抜け落ちたデッキとさびが目立つ車体=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園
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腐食して抜け落ちたデッキとさびが目立つ車体=三田市あかしあ台5、はじかみ池公園

 小口の荷物を運ぶ「荷物車」として旧国鉄時代に登場し、すぐに製造打ち切りになった希少車両「マニ50形」について、兵庫県三田市がこのほど、はじかみ池公園(三田市あかしあ台5)に展示する車体の内部公開を無期限中止にした。理由は見学用設備の老朽化。2019年度予算案に改修費約100万円を計上したが、緊縮財政で管理には手を焼いているのが実情だ。ほぼ当時の姿で展示する全国唯一の車両で、同公園にある蒸気機関車、車掌車と珍しい組み合わせの3体セットは「夢サンディ号」の愛称で市民やマニアに親しまれている。(門田晋一)

 市は毎年3~11月の土日曜日にはマニ-の内部を子どもの遊び場として開放してきた。だが近年、車体に入るための木造デッキが抜け落ちるなどの劣化が目立ち、昨年9月には9カ所の穴をベニヤ板で覆って補修。それでも腐食は収まらず、次第に穴が広がり転倒や落下の危険性が出てきた。担当者は「車体出入り口の反対側は足場がれんが造りで、同じようにしておけばよかった」と漏らす。

 市は今年3月に入り、デッキへの立ち入りを禁止。内部公開もやめた。来年度予算案に修復費を盛り込んだが、他の公園改修を優先するため、着工は今年10月以降になり、公開再開のめどは立っていないという。

 一方で、マニ-自体の老朽化も進む。雨にぬれないよう屋根の下で保存しながら側面の塗料は剥がれ、大きなさびも目に付く。さらにはなぜか過去に本来の青色でなく緑色に塗り替えられているという問題も。

 希少な車両として価値が高まる今、市はオリジナルカラーに戻すことを模索。ただ、修理費と合わせて1千万円以上が必要となり、早急には難しいという。

 「今は最小限の維持費で最大限の管理を尽くし、将来に直せる時が来るのを待ちたい」と市の担当者。「まずはこれまで通り子どもたちに安全に遊んでもらえるようにしたい」と話す。

■現役時の原型とどめる全国唯一の車体

 マニ50形は貨物輸送とは別に小口荷物を運ぶ車両として77年に誕生した。旧国鉄はわずか6年間で236両が製造したが、宅配便業界との競争に敗れ、分割民営化が翌年に迫る1986年に事業から撤退。その後、車両は次々廃車にされた。当時の状態で残る車両は少なく、公開展示しているのは三田市の車体だけ。プラモデルメーカーが実物の確認に訪れたこともある。

 三田に運ばれてきた時期ははっきりしない。当初はニュータウン開発を手掛けた住宅・都市整備公団(現UR都市機構)が車掌車「ヨ8000形」と一緒に所有し、1988年ごろ、あかしあ台、すずかけ台のまち開き記念として2両がはじかみ池公園に置かれた。

 市はその12年前、国鉄から蒸気機関車「D51(デゴイチ)」の車両を無償で永久貸与され、旧市役所本庁舎前で展示していた。88年に同公園に移し、93年から公園管理を始めるとマニ-など2両も公団から譲り受け、全国に例のない3両の組み合わせを「夢サンディ号」と名付けた。

 一方のデゴイチは36年製で煙突の形から「なめくじ」の愛称で呼ばれた。活躍したのは37~71年で、マニ-とレール上では出会うことがなかったという。

 一緒に走ったことがない車両を並べていることにSNS(会員制交流サイト)では賛否両論があるが、市の担当者は「列車に絡めた企画も検討していきたい」と前向きに話す。

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