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トマトを作る西本圭太さん(左)とイチゴを栽培する井藤絵美さんが互いの商品を試食。就農の夢が近づく=兵庫県立農業大学校
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トマトを作る西本圭太さん(左)とイチゴを栽培する井藤絵美さんが互いの商品を試食。就農の夢が近づく=兵庫県立農業大学校

 兵庫県加西市常吉町の県立農業大学校で、ミニトマトを作る元デザイナー西本圭太さん(37)=同県三木市=と、イチゴを育てる元警察官井藤絵美さん(37)=加西市=が、9月からの新規就農を目指し1年間の研修に励んでいる。2人とも子育てと両立させながら、おいしさを追求するため全力投球。無料のビニールハウス2棟を借り、同校指導員に教えを請うて出荷作業に努める。

 同校は1995年から、県内での就農希望者(おおむね45歳以下)を年間5人受け入れてきた。これまでに修了した75人のうち55人が就農。2018年度は37歳~51歳の男女5人が在籍し、9月から1年間、野菜や果物の栽培や販売、経営ノウハウを学んでいる。

 西本さんは三木市内の山田錦の兼業農家に生まれた。京都の芸術系大学で学び、大企業で携帯電話をデザインする仕事に打ち込んだ。4年前、大学時代から温めていた「農業とデザインの融合」を実現するため、家族を連れて神奈川県から三木市内の実家に戻った。

 家庭菜園を始め土をいじる喜びを知った。山田錦を栽培する父徹さん(67)も「若々しくて楽しそう」に見えた。昨年9月、同校研修生となりビニールハウスでトマトの栽培を始めた。水やりの失敗なども重ね「本当に農業が好きなのかを問う日々だった」という。

 10月からは三木市吉川町吉安の直売所「山田錦の館」でミニトマトを販売。パッケージは自前でデザインした。皮が薄くてサクランボのような食感が人気を集める。「サラリーマン時代よりも作って売る喜びをじかに感じることができる」と充実した日々を送る。卒業後は自宅近くにビニールハウスを建て、独立する。

 加西市生まれの井藤さんは高校卒業後、憧れの警察官になったが、現実は理想と違った。人員不足から出産後の育休期間も短く、復職後も宿直業務などに追われ、6年半で退職した。

 15年にトマト農家の真輔さん(41)と結婚。栽培を手伝ううちに「自分の作物で勝負したくなった」。18年3月、西脇市明楽寺町の篠田いちご園で研修生となり、同年9月、農業大学校の門をたたいた。

 9月に苗を植え、11月末に収穫を始めた。見栄え良く、傷つけないように気を使う箱詰めは重労働。最も忙しい時は午前4時から出荷作業をこなし、一度自宅に帰って子どもを送り出してまたハウスに戻った。努力が報われ、姫路市と加古川市のスーパーなどから予約の電話が次々に入るほどの売れ行き。「素人で1年間やり切れるか自信がなかったけれど、今は違う」。イチゴの観光農園を開くという夢に一歩近づいた。

 同校は24日まで願書を受け付けている。定員は5人。就農希望者には国の補助金(年間150万円)もある。同校TEL0790・47・2445

(笠原次郎)

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