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プログラミングの授業を受ける4年生=神戸市北区山田町藍那
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プログラミングの授業を受ける4年生=神戸市北区山田町藍那
畑で野菜の収穫を楽しむ2年生=神戸市北区山田町藍那
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畑で野菜の収穫を楽しむ2年生=神戸市北区山田町藍那
市内唯一の木造校舎の藍那小学校=神戸市北区山田町藍那
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市内唯一の木造校舎の藍那小学校=神戸市北区山田町藍那
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 山あいに立つ藍那小学校(神戸市北区山田町藍那)の自慢は、市内で唯一残る木造の校舎だ。児童数の減少で、2012年度、校区外の児童を受け入れることができる小規模特認校として再出発した。周囲の山や畑、川などすべてが“教室”。この自然豊かな環境で、子どもたちの自主性や協調性を育む「山の学校」を訪ねた。(喜田美咲)

 「見て~」

 「これ大きい」

 夏休みの登校日となった8月29日、校舎近くの畑に、にぎやかな声が響く。児童たちは、手を泥だらけにしながら夏野菜の収穫に精を出していた。約500平方メートルの畑に、スイカやナスを植え、学年ごとに育てている。2年生の女児(8)=同市須磨区=は「虫に食べられたり、草抜きをしたり。育てるのは大変やけど、収穫は楽しい」と笑顔を見せる。

 自分たちで育てたもち米で餅つき大会をしたり、地域の農家による稲作教室に参加したりと、農業への親しみは深く、命を育む尊さを感じながら学ぶ。

   □   □

 1873(明治6)年に開校し、今年で146年の歴史を刻む同小。全校児童は1945(昭和20)年の154人をピークに減少し、2011年には9人となった。統廃合の危機に直面したが、「地域に学校を残してほしい」と住民らが署名活動を展開。六甲山小に続き、市内で2校目の小規模特認校になった。

 現在の全校児童は36人。うち35人は校区外から通っている。1学年の定員は10人。休み時間になると学年関係なく、全員が一緒に校庭で遊ぶ。藍那小の景山泰行教頭(53)は「先輩に教わる姿勢、後輩を見守る気持ちが身につき、人間関係について考える機会が持てる」と話す。

 最大の特色は、同小北東に学校林「まりの山」があることだ。児童らは山を駆け巡ったり、時には、鳥の巣箱を置いたりする。明治時代、学校の校舎の木材にするために、地元の人たちが植林したと言われている。

 ほかにも、総合的な学習の一環で、校区の藍那(A)と小河(O)の頭文字から名付けられた授業「AO」を展開。農業体験やプログラミング、地域の高齢者と触れ合う時間なども設けられている。

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 4年生のプログラミングの授業をのぞかせてもらった。20年度からの必修化に先駆け、同小では今春から取り入れている。児童らは、紙に敷かれた線路に沿ってロボットが走るよう、3色のシールを紙に貼っていた。ロボットがシールの色を認識し、動く向きや速さを変化させる。児童たちは目を輝かせながら「ここに貼ったらどうなるだろう?」と試行錯誤を繰り返していた。

 同市北区から通う4年生の女児(10)は、児童約千人の小学校から2年時に転入した。「他の学年の友達と一緒に遊べるのが楽しい。畑作業もそれぞれの役割があってやりがいがある」と話す。

 今月12、13日には同小最大イベント「全校キャンプ」が予定される。全校児童が校庭でテントを張って宿泊し、近くの川でマスのつかみ取りなどをして、調理して食べる。

 まるで「家族」のよう。都市部にもこんな学び舎があったのか。心が和んだ。

【小規模特認校制度】少子化に伴い複式学級となった学校の活性化を目的とし、校区外からの通学を認める制度。学校のある市町内に居住し、公共の交通機関を利用して、原則1時間以内に通学できる必要がある。県内には、六甲山小(灘区)、双葉小(西脇市)、藍那小(北区)、母子小(三田市)、建屋小(養父市)、大島小(猪名川町)、楊津小(同)の7校がある。

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