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ワールド、新社長に鈴木氏昇格 上山氏は会長に

2020.03.30
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トップ交代を発表したワールドの上山健二社長(左)と、新社長に就く鈴木信輝グループ専務執行役員=東京都中央区、ワールド東京本社(撮影・西井由比子)

トップ交代を発表したワールドの上山健二社長(左)と、新社長に就く鈴木信輝グループ専務執行役員=東京都中央区、ワールド東京本社(撮影・西井由比子)

 アパレル大手、ワールド(神戸市中央区)は30日、上山健二社長(54)が会長に就き、後任に鈴木信輝グループ専務執行役員(45)が昇格するトップ人事を発表した。6月23日付。ファッション市場は近年、ネット販売や衣服レンタルなどIT技術の革新で急速に変化しており、経営陣の若返りで改革を加速させる。

 創業家の寺井秀蔵会長(70)は取締役を退任し、幹部社員の育成や、業界全体の発展を目指す取り組みを担う。

 鈴木氏は外資系コンサルティング会社などを経て、2012年にワールドに入社した。デジタル分野に強く、日本企業の商品を海外向けに販売する越境ECモールの開設や、自社のシステムを他企業に販売するプラットフォーム事業など、IT技術を活用した部門をけん引してきた。

 業界は近年、「メルカリ」に代表される個人間取引▽月定額で衣料品を共有するレンタル▽画像測定システムを使ったオーダーメード-など販売の多様化が進んでいる。スマートフォンの普及が背景にあり、デジタル部門の強化が不可欠となっている。

 同社は、18~20年度の中期経営計画で「総合アパレル企業から総合サービス企業への進化」を掲げている。暖冬よる冬物需要の減退や新型コロナウイルス感染症の影響にも見舞われる最中の交代発表。会見で鈴木氏は、「ワールドの強みの多様な事業をいかに連帯させるかが課題。厳しい経営環境をバネにしたい」と話した。

 上山氏は住友銀行出身。スーパーの長崎屋や英会話教室運営会社などを再建した「プロ経営者」として知られる。ワールドには13年に入社し、15年4月に社長に就いた。不採算店舗の閉鎖や人員削減などの構造改革を進め、18年9月、東京証券取引所第1部に再上場した。(中務庸子)

【鈴木信輝氏 すずき・のぶてる】京都大大学院法学研究科卒。99年アンダーセン・コンサルティング。企業再生支援機構などを経て12年ワールド。15年常務執行役員。17年から現職。西宮市出身。