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加西市の返礼品で一番人気の「グラファイト・グリル&トースター」=加西市役所
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加西市の返礼品で一番人気の「グラファイト・グリル&トースター」=加西市役所
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 2019年度の兵庫県加西市のふるさと納税寄付額が、昨年12月末で前年度総額の約2・5倍にあたる約17億7400万円(4万373件)に上ったことが、7日までに分かった。人気返礼品の家電を掲載する仲介サイトが増えた上、総務省が新制度で、多額の寄付を集めた大阪府泉佐野市など4市町を除外したことが追い風になったとみられる。(森 信弘)

 同市は08年度にふるさと納税を始めた。15年度には寄付金額引き下げなどで約2億500万円と前年度の7倍近くに急増。18年度は約7億1500万円と3年連続で県内2位になった。年末は“駆け込み納税”が多いが、本年度は12月だけで約12億3千万円を集めた。

 市によると、圧倒的に人気がある返礼品は、家電・調理器具メーカー千石の「グラファイト・グリル&トースター」。

 新制度では、寄付募集のルールが厳格化された。総務省は、自治体に家電など「資産性の高い返礼品」の一部中止を求めていたが、閣議決定で「価格が少額なものは除く」とされた。

 トースターは家電になるため、18年度12月時点では同市と契約する仲介サイトで扱うのは四つ中一つだった。19年度はサイトを一つ増やした上、五つ中四つで掲載されるようになった。

 このほか、18年度の寄付額でみると、千石に加え調理器具メーカー「アサヒ軽金属工業」と家具製造販売の「市場」で全体の約9割を占めた。

 制度から除外された4市町は、18年度に1113億円を集め、その行方が注目されていた。同市のトースターやフライパンは独自技術でもともと人気が高く、寄付の増加につながったようだ。

 同市きてみて住んで課の担当者は「ここまで伸びるとは思わなかった。地場の企業がしっかりしており、再配分をうまくキャッチできたのでは」と話している。

   ◇   ◇

■ふるさと納税のPR規制強まる 自治体は手探り状態

 ふるさと納税について、総務省は昨年6月からの新制度で、返礼品を強調した宣伝広告や誇大表現を禁じるなどPRの規制を強めた。ただ、どこまで許されるのかがあいまいで、自治体側には戸惑いもみられる。

 加西市は2019年度、不特定多数に配るパンフレットは、返礼品紹介のページを減らしたものを用意。行政の代わりに、中高生らが出演して返礼品の家具をPRする動画も登場した。

 昨年度の寄付額が県内1位だった洲本市も、19年度は新聞広告を大幅に減らした。結局、12月だけで12億4千万円を集める好調ぶりだったが、担当者は「インターネットを見ると、他自治体の返礼品の広告がどんどん出てくる。どこまで許されるのかはっきりしないので、限界を探っている」と明かす。

 加西市の担当者は「今後の事例を見ながら、萎縮することなく判断していきたい」と話している。

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