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演奏会に向けて琴の練習に打ち込むインドネシアからの技能実習生=コミセンおの
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演奏会に向けて琴の練習に打ち込むインドネシアからの技能実習生=コミセンおの

 宗教上の厳しい戒律を守りながら兵庫県小野市内の食品工場で技能実習生として働くインドネシア人女性が6日、コミセンおの(同市王子町)で開かれる琴の演奏会で、日本の伝統的な楽曲「さくら」を披露する。同施設で週1回、練習しており当日は浴衣姿で舞台に上がる。

 日本でもスカーフ「ジルバブ」で頭部を覆い、イスラムの教えを守る。職場では年に1度の「断食月」の間、日中は水分も含めて口にできないが、食品を前にしながら黙々と作業を続ける。母国に残したきょうだいを養うため多額の仕送りを続け、自らはアパートで共同生活し自炊でしのぐ。

 技能実習生と琴の出合いは2016年。観月茶会で訪れた市立好古館(西本町)で展示されていた楽器にひかれ、箏曲家中村一見さん(70)=小野市=に習い始めた。現在は8人が仕事を終えた後、コミセンおのに自転車で通う。

 楽譜には一から十三までの数字があり、十一は「斗」、十二は「為」、十三は「巾」と書く。これらの漢字を覚えるのも一苦労だ。ただ和の音色には魅了されるといい、ヌル・ハヤティさん(22)=同市=は「自分で弾いた音を聞いてうっとりしてしまう」。

 練習中、祈りの時間を知らせるスマートフォンのアプリが鳴ることも。専用の服「モッカナ」に着替え、メッカの方向に祈りをささげた後、練習を再開する。

 2年間練習を続ける3人は「夕焼け小焼け」や「荒城の月」など8曲をマスター。演奏会は仕事を休むことができる5人が出演する。サスキアー・インダー・アワリさん(21)=同=は「初めての演奏会で緊張するけど、頑張りたい」と笑顔を見せた。

 中村さんは「宗教の教えをしっかり守り、母国の家族も養っている。日本人が忘れてしまった清貧という言葉がぴったり。彼女らに会うと心が洗われる」と話す。演奏会は午後1時から。入場無料。コミセンおのTEL0794・63・1020(笠原次郎)

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