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第一フロンティア生命保険が開発した「ライフシミュレーションゲーム」を楽しむ児童=姫路市西今宿4、高岡小学校
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第一フロンティア生命保険が開発した「ライフシミュレーションゲーム」を楽しむ児童=姫路市西今宿4、高岡小学校
全国銀行協会が制作した「生活設計・マネープランゲーム」
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全国銀行協会が制作した「生活設計・マネープランゲーム」

 誕生から就職、年金、終活まで-。ボードやカードを使い、人生で必要なお金の知識を遊んで学ぶゲームが続々と生まれている。手掛けるのは、生命保険会社や金融関係の業界団体だ。年金不安や低金利など若年層にとってお金の問題が深刻化する中、「若いうちに知識を身に付け、人生100年時代を力強く生き抜いて」と思いを込める。

 1月中旬、兵庫県姫路市の高岡小学校に6年生約100人の歓声と悲鳴が響いた。総合学習の時間を利用して児童が挑戦したのは、第一フロンティア生命保険(東京)が開発した「ライフシミュレーションゲーム」だ。

 「学資保険に加入。1000万円を支払う」「保有していた株が値上がりしたので500万円もらえる」。児童は進行カードを引いてマスを進めながら、お金にまつわる人生のイベントに遭遇していく。

 「人生ゲーム」と違う点は、イベントのリアルさと資産の増やし方だ。就学のステージでは公立か私立かで大きく出費が異なり、就職か起業かで収入や保険料まで変わる。またカードに書かれたポイントでドルを獲得し、変動する為替を確認しながら円に換金することで、最終資産を増やしていくルールだ。

 同社開発チームのリーダー松尾礼さん(53)が姫路出身であることから、今後、市教育委員会と連携してゲームを使った金融教育を進めていくことになった。松尾さんは「高齢の方に資産運用や外貨の話をしても抵抗感を持たれることが多い。子どもの頃からお金の出入りや為替について学んでもらい、啓発していく必要がある」と狙いを語る。

 金融業界にも同様の動きがある。国内の金融機関でつくる全国銀行協会は、約5年前に中高生を対象に「生活設計・マネープランゲーム」を開発し、全国の学校へ普及を進めている。裏返した「人生の選択カード」をめくると、「結婚する(2人とも働く)」「子どもは1人」「一戸建てを買う」などの暮らしが示され、収入や支出が決まる。

 イベントやアクシデントも含め、20代から定年までの収支を算出し、人生で必要なお金を学べる仕組み。2018年度には全国の中高で7万人が体験した。

 同協会の担当者は「成人年齢の引き下げに伴い、お金についての学習の必要性は今後、教育現場でも高まっていくのではないか」と話す。(井沢泰斗)

【岐阜大学教育学部の大藪千穂教授(生活経済学)の話】約20年前から、カードと表を使って人生設計を考えるゲームを開発し、消費者教育に取り組んできた。欧米で金融教育が注目されたきっかけが、2008年のリーマン・ショック。個人向け住宅ローンが破綻し、世界恐慌の一因となったが、購入者側の知識が不足していたことも背景にある。日本の教育現場には長く、「お金を扱うのはタブー」という認識があったが、キャッシュレス決済のように一般人にも身近で必要な知識が増えてきた。

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