姫路

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のぼりを担ぐ松原八幡神社・松原地区の氏子たち=姫路市白浜町
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のぼりを担ぐ松原八幡神社・松原地区の氏子たち=姫路市白浜町
大歳神社の秋祭りで取り入れた「のぼり練り」をする子どもら=姫路市船津町
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大歳神社の秋祭りで取り入れた「のぼり練り」をする子どもら=姫路市船津町

 兵庫県姫路・西播地域の秋祭りシーズンは、一部の神社の例大祭を残して、10月末でほぼ終わった。今年も勇壮な屋台練りが多くの人々を魅了したが、屋台の宮入りなどに、なくてはならない先導役がいる。長い竹棒にくくり付けたのぼりだ。派手な見せ場こそ少ないが、担ぎ手は少数精鋭だからこそ生まれる責任感に魅力を感じ、祭りを支えるプライドをにじませる。

 10月14日、「灘のけんか祭り」として知られる松原八幡神社(姫路市白浜町)の秋季例大祭。楼門前に「ヨーイヤサー」の掛け声が響き、観衆が道をつくる。旧灘七カ村の屋台が、のぼりの先導で次々に宮入りしていく。

 松原地区は七カ村で最も世帯が多いが、のぼりの担い手は10人ほど。氏子らは「ここ3年、若手が門をたたいてくれない」とこぼす。5人がかりで10メートル近いのぼりを担ぐものの、花形の屋台に比べるとやや地味な印象がある、というのが理由とみられる。

 のぼりを担いで8年目の男性(27)も元は屋台の練り子。差し上げや練り合わせも楽しかったが、5年目に差し掛かった時、「自分がいなくても祭りは進んでいく。もっと責任のある仕事がしたい」と思った。志願したのが、祭りの間ずっと5人チームで歩き続けるのぼりだった。

 特に魅力を感じるのが、先陣を切って進み、目の前の人並みを割っていく宮入りの瞬間で、「(旧約聖書の逸話の)モーゼが海を割るような高揚感」と笑う。

 けんか祭りを参考にのぼりを導入したのが、姫路市船津町の大歳神社の秋祭り。けんか祭りの担ぎ手が道中で「のぼり唄」を威勢よく歌う姿に惹かれ、中野地区の若い氏子が「うちでもやりたい」と提案したという。

 屋台練りの時に歌っていた伊勢音頭をのぼり唄風にアレンジ。10~30人でのぼりを囲み、上下に揺らしながら歌う「のぼり練り」を10年ほど前から取り入れた。今ではすっかり定着し、のぼりの持ち運びを中学生の役割にしたところ、「仕事があると気合が入る」「先輩や後輩とも仲良くなれる」などと参加意識が高まったという。

 のぼりを導入した当時、船津地区の連合自治会長だった押部輝夫さん(75)は「若い世代も一緒に盛り上がれる場面ができたのは大きい。秋祭りに参加してくれる世帯も増え、活気につながった」と喜んだ。(地道優樹)

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