除虫菊の花が兵庫県姫路市新在家本町1の県立大姫路環境人間キャンパスで満開となっている。白くかれんな花々が初夏の日差しに輝く。
花は乾燥させると殺虫剤の原料となり、明治期以降は蚊取り線香などに使われた。戦後に耕地が減り、現在は広島県の因島などで観光用に栽培されている。
1992年に「ひょうごの在来種保存会」の男性(76)=同市=が小豆島の農家から種をもらい自宅の畑で栽培。10年ほど前から同大の西門近くの花壇でも育てることになり、学生や同会メンバーらが毎年種まきや水やりを続ける。今年も約300株が5月初旬から咲き始めた。
見頃は5月末まで。同会の男性(36)は「姫路の初夏を彩る花として身近になってほしい」と話し、希望者に種を提供している。(地道優樹)
