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小林一茶の自画像と考えられる絵(右端)など貴重な資料が並ぶ特別展=伊丹市宮ノ前2
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小林一茶の自画像と考えられる絵(右端)など貴重な資料が並ぶ特別展=伊丹市宮ノ前2
松尾芭蕉筆「ふる池や」句短冊(柿衞文庫提供)
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松尾芭蕉筆「ふる池や」句短冊(柿衞文庫提供)
松尾芭蕉筆「荒海や」「稲の香や」句草稿(柿衞文庫提供)
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松尾芭蕉筆「荒海や」「稲の香や」句草稿(柿衞文庫提供)
正岡子規筆「このころの」句短冊(柿衞文庫提供)
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正岡子規筆「このころの」句短冊(柿衞文庫提供)
上島鬼貫筆「にょっぽりと」句一行物(柿衞文庫提供)
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上島鬼貫筆「にょっぽりと」句一行物(柿衞文庫提供)

 開館35周年を迎えた柿衞文庫(兵庫県伊丹市宮ノ前2)で、1万点超の収蔵品からよりすぐりの品を集めた特別展「珠玉の名品」が開かれている。松尾芭蕉の有名な句「ふる池や蛙飛込水のおと」の短冊をはじめ、井原西鶴、与謝蕪村、伊丹出身の上島鬼貫ら名だたる俳諧師の直筆資料を中心に、貴重な文物がずらりと135点。400年以上の俳諧の歩みや、江戸期に文人が集まった伊丹の繁栄ぶりも紹介する。3月1日まで。(伊丹昭史)

 伊丹は酒造りで栄え、江戸期には酒造家の旦那衆らが俳諧や茶の湯などを楽しんだ。京や大坂に近いため多くの俳人が訪れ、俳諧塾もあった。酒造家で伊丹市長も務めた岡田利兵衞(柿衞、1892~1982年)が俳文学者として集めた資料は日本三大俳諧コレクションの一つで、84年に開館した柿衞文庫が収蔵する。

 芭蕉の直筆は6点を展示。「奥の細道」の旅で思いついた句を書き留めたとみられる草稿には、のちの「早稲の香や分入右は有磯海」の句が「稲の香や-」とあり、推敲の過程がうかがえる。多くの旅の中で印象深い10場面を、芭蕉が絵にした巻物もある。

 「好色一代男」などで知られる井原西鶴は俳諧師でもあった。正月から12月まで各月の句に絵も加え、繊細な筆致が際立つ。与謝蕪村の俳人14人の肖像画は、顔のしわなどが細かく描かれ、対照的に小林一茶の自画像らしき絵は一筆書きのようなシンプルさ。芭蕉と並び称された鬼貫は、富士山の高さを「にょっぽりと」と表現した句を大書した。

 展示は近世から順に並び、近現代のエリアでは正岡子規や高浜虚子らの直筆も紹介。伊丹の俳人らがしたためた江戸期の短冊には、模様に金が使われるなど当時の繁栄がしのばれる。

 柿衞文庫の主任学芸員、加藤有果子さんは「作者によって筆跡に違いがあり、直筆だからこそ感じられる個性がある。ぜひ見比べてみてほしい」と話す。

 2月6日午後2時から記念講演会が開かれ、日本伝統俳句協会会長の稲畑汀子さんらが話す。大人千円、高校生以上500円。同8日午後2時からは岡田利兵衞に関するシンポジウムもある。大人1500円、高校生以上千円。ともに事前申し込みが必要で定員100人。柿衞文庫TEL072・782・0244

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