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震災の記憶を刻む追悼碑を眺める二川菜奈さん=芦屋市津知町
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震災の記憶を刻む追悼碑を眺める二川菜奈さん=芦屋市津知町

 阪神・淡路大震災があった1995年1月に生まれた関西大大学院理工学研究科2年の二川菜奈さん(25)=兵庫県加古川市=が、震災後に区画整理事業の対象となった兵庫県芦屋市西部地区のまちづくりをテーマに、修士論文をまとめている。住民アンケートに加え、被災者から聞き取り調査を実施。二川さんは「この町には、住民主体でつくられた“らしさ”がある。らしさを残したまちづくりの秘けつを探りたい」と話す。(斉藤絵美)

 二川さんは震災の9日前に生まれた。里帰り出産のため姫路で震災に遭った母親が、おおいかぶさって守ってくれたと聞いた。幼少期は近所の空き地に復興住宅ができ、学校の社会見学では、震災の経験を伝える学習施設「人と防災未来センター」(神戸市中央区)を訪れた。「震災という出来事を近くに感じてきた」と話す。

 大学院では建築学を専攻し、ゼミの教授から芦屋の区画整理事業を教えてもらった。昨年9月、町を歩いてみると、幅の狭いコミュニティー道路や小さな公園が目に付いた。「碁盤の目のような道に家が均一に整えられた区画整理ならではの町ではない。昔の雰囲気が残っている」と感じた。

 西部地区は芦屋市前田町、清水町、津知町と川西町の一部の区域からなり、震災で90%を超える建物が全半壊した。行政が示す区画整理事業案に住民たちが反発。「まち再興協議会(まち協)」を結成し、一からまちづくりを考え直した。

 二川さんはまち協で事務局長を務めた森圭一さん(72)にもインタビュー。震災直後の様子や状況、町の未来図を決めた過程を尋ね、「復興への思い、住民主体で決断した熱量や労力に驚いた」という。

 アンケートは同地区で暮らす1132世帯に配布。暮らしやすさや町の好きな場所、区画整理事業があったことを知っているかどうかなどを尋ね、301世帯から返信があった。1月中に結果を集計する。二川さんは「まちを再生する手法として別の場所でも生かせるよう、論文にまとめていきたい」と話している。

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