宝塚市立病院(兵庫県宝塚市小浜4)が、病理検査室で化学物質を排気する装置の不調を放置し、西宮労働基準監督署から是正勧告された問題で、同病院は1日、同市役所で会見し謝罪した。数年前から職員からの指摘があったにもかかわらず改善を怠ったとして「認識が甘かった」と認めた。
同労基署は9月、病理検査室で、揮発性の高いキシレンやホルムアルデヒドといった有害な化学物質を排気する装置の不調を確認し、同病院に是正勧告と改善指導をした。同室で勤務する30代の女性技師は8月から鼻水や目の痛みなどの症状が出る「シックハウス症候群」で休職し、別の女性も頭痛を訴えていた。
同病院は会見で、労働安全衛生法に基づく安全管理責任者の未配置なども同労基署に指摘されたと説明。今中秀光病院長は「職員に健康被害が起こりおわびする。早急に設備を改善する」と話した。(小谷千穂)
