阪神

  • 印刷
西宮回生病院に寄贈された絵2点と(左から)蓮沼純一さん、福井ひでのさん、福西成男院長、二宮一郎さん=西宮市大浜町
拡大
西宮回生病院に寄贈された絵2点と(左から)蓮沼純一さん、福井ひでのさん、福西成男院長、二宮一郎さん=西宮市大浜町

 兵庫県西宮市の夙川にかつてアトリエ兼用の喫茶店「ラ・パボーニ」を開き、創作活動に励んだ洋画家大石輝一氏が、戦前の香櫨園浜周辺の風景を描いた油絵2点がこのほど、絵のモデルの一つとなった西宮回生病院(同市大浜町)に寄贈された。喫茶店と病院がいずれも野坂昭如氏の小説「火垂るの墓」に登場する縁で、絵の所有者や地元の歴史研究家らが協力した。「西宮ゆかりの2人の功績を知る機会にしてほしい」と期待を込める。(山本 晃)

 大石氏は大阪市出身。1934(昭和9)年、夙川に「ラ・パボーニ」をオープンさせた。自ら設計したという南欧風のモダンな建物は野坂氏を始め、多くの文化人に愛された。大石氏が72年に77歳で亡くなった後も、店は妻の邦子さんが切り盛りしたが、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた。

 その後、邦子さんの思いを継ぎ、親戚の福井ひでのさん(65)が96年に大阪・堂島に喫茶店「カーサ・ラ・パボーニ」を開業。震災後に夙川の店から搬出した大石氏の作品約100点も引き取り、店で保管している。

 大石氏の作品をもっと知ってもらおうと、絵の寄贈先としてモデルになった同病院を福井さんが提案。野坂氏を研究する元高校教諭の二宮一郎さん(70)と西宮芦屋研究所の蓮沼純一さん(68)が橋渡しをして、病院も「院の歴史を知ってもらうきっかけに」と快諾した。

 寄贈されたのは、「香櫨園浜」と「香櫨園浜の回生病院」の2作品。いずれもパボーニが作られた1930年代の前半に描かれた。夏の日差しを浴びた回生病院のモダンな建物や、砂浜に憩う女子学生や親子の姿が、明るく優しいタッチで描かれている。福井さんは「絵に適した場所に飾ってもらえるのは嬉しい」と話す。

 絵は今後、病院1階の中央玄関に展示されるという。西宮回生病院TEL0798・33・0601 

阪神の最新
もっと見る

天気(11月15日)

  • 15℃
  • 8℃
  • 10%

  • 17℃
  • 6℃
  • 10%

  • 17℃
  • 8℃
  • 0%

  • 16℃
  • 6℃
  • 10%

お知らせ