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 10月に記録的な被害をもたらした台風19号クラスの雨が降れば、兵庫県内の大規模河川でも氾濫の恐れがあることが県のシミュレーション(試算)で明らかになった。県は現在進める治水計画について前倒しなどの検討に入ったが、計画の想定を上回る対策を講じるには桁違いの予算が必要になる。実効性のある手がどこまで打てるかは未知数だ。

 県管理の河川は97水系680本を数え、県は流域面積や沿岸地域の状況に応じ、30年に1度から100年に1度の雨に対応できる長期的な「河川整備基本方針」を策定。その方針に基づく当面の対策として数十年スパンでの「河川整備計画」を進めており、今回氾濫の懸念が指摘された武庫川は2030年度、市川は39年度、千種川は41年度に完了予定だという。

 しかし今回の結果で、同整備計画では激甚化する台風災害への備えとして必ずしも十分ではないことが露呈した。浸水範囲まではシミュレーションしておらず、雨量自体も、県が浸水想定区域図の作成を進める上で目安とする「千年に1度以上の雨量」を下回ったが、武庫川は県内7市、市川は5市町、千種川は6市町を流域に抱え、氾濫すれば大きな被害は免れない。

 そこで県は、国の補助金を見込んで整備計画を前倒ししたり、武庫川の青野ダム、市川の生野ダムで貯水量や放流設備を増やしたりする案の検討に着手した。堤防を強化するためのアスファルト舗装や、大雨に備え民間ダムに放流を促すことも議論に上っている。

 県の担当者は「長年治水事業に巨額の予算を編成してきても、治水整備計画さえ完了までに時間がかかる」と話す。例えば武庫川だけでも現在の計画で残り約220億円はかかるという。この計画想定を超えた降雨にハード事業だけで対応するのは現実的に難しく、「住民の避難行動を促すことにも力を入れなければならない」とする。今後、施設整備と避難の両輪が一段と重要になりそうだ。(霍見真一郎)

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