淡路

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サワラの大きさなどを測る県や洲本市の職員=播磨灘
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サワラの大きさなどを測る県や洲本市の職員=播磨灘
卵を取り出されるメスのサワラ=播磨灘
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卵を取り出されるメスのサワラ=播磨灘
夜の海に受精卵を戻す福島富秋組合長=播磨灘
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夜の海に受精卵を戻す福島富秋組合長=播磨灘
受精卵放流後に水揚げされたサワラ=洲本市五色町鳥飼浦
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受精卵放流後に水揚げされたサワラ=洲本市五色町鳥飼浦

 兵庫県の淡路島に初夏の訪れを告げるサワラ。一時は激減した漁獲量を回復させようと、洲本市の五色町漁業協同組合(福島富秋組合長)では、20年にわたって受精卵の放流に取り組む。昨年は暖冬でサワラの回遊時期が早まり、産卵前のメスが見つからず放流できなかったが、今年はいかに。5月半ばの穏やかな波の日、夕方から漁船に同乗して沖合へ向かった。(吉田みなみ)

 同漁協のサワラの漁獲量は、1985年に435トンだったが、乱獲や環境の変化により99年には4トンまで減少。2000年から県と市の協力を得て、鳥飼漁港(同市五色町鳥飼浦)で資源回復に向けた取り組みを始めた。近年、漁獲量は増加傾向で「淡路島の生サワラ丼」は、新たな島の食ブランドとして地位を固めつつある。

 作業は、取れたばかりのサワラから精子と卵を取り出し、船の上で人工授精させて海へ戻す。死後硬直後に採取した卵では受精しないため、スピードが命だ。

 午後6時15分、同漁港から約15キロ沖合へ船を出し、流し網でサワラを取る漁船からの連絡を待つ。午後7時半ごろ、「掛かった」と一報が入り漁船のもとへ急ぐ。届いたのはオスで、県や市の職員が大きさなどを測った後、手早く精子を採取していく。

 その後もオスの水揚げが続く。「今年も人工授精できないのでは-」と不安がよぎった午後8時10分ごろ、「メスや!」の声が上がった。職員らがサワラの腹を押すと、少し赤みを帯びた卵が出てきた。保存していた精子と海水を混ぜて受精させ、福島組合長が「来年大きくなって帰って来いよ」と声を掛けて海へ戻した。この日はオス54匹、メス10匹が届き、計5回の放流で約15万個の受精卵を放流した。

 福島組合長によると、今年の漁獲量は例年に比べ多いが、やや小さく1匹2・8キキロほどという。新型コロナウイルスの影響でホテルや民宿が休業し、卸先が少なくなったことから、価格は例年の2~3割減。通常は1匹千円ほどだが、230円で取引された日もあったという。福島組合長は「今は新型コロナの影響で苦しいが、今回放流した受精卵が育って来年また播磨灘に帰ってくるのが楽しみ」と前を向いた。

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