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子牛に餌を与える男性。4月以降の値動きを注視する=南あわじ市
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子牛に餌を与える男性。4月以降の値動きを注視する=南あわじ市

 新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、神戸ビーフなどの基となる子牛の価格が急落している。3月半ばにあった淡路家畜市場(兵庫県淡路市塩田新島)のせりでは、昨年同期と比べて平均4割も安くなった。「かつて記憶がない下げ幅」と市場担当者が驚くほどで、島内の子牛繁殖農家は先行きに不安を募らせる。(上田勇紀)

 同市場の3月18日の「和子牛」のせりでは、雌と去勢を合わせて366頭の平均価格が61万6899円。2月18日は416頭の平均が80万7929円だったが、約19万円分、23・6%も値を下げた。平均100万円を超えていた昨年3月と比べると約41万円分、39・9%も下落している。

 神戸ビーフなどは、繁殖農家が育てた子牛を、肥育農家が同市場と但馬家畜市場(同県養父市)で購入し、約2年間育てられた後で、枝肉市場に出荷される。

 淡路島は子牛の繁殖が盛んで、神戸ビーフなどを支える一大生産地。淡路家畜市場などによると、新型コロナウイルスの影響で、神戸ビーフの消費を支えた訪日外国人客(インバウンド)が減少。需要の減に加え、枝肉価格が下落したため、肥育農家が出荷を遅らせる動きが出ている。牛舎が空かないことや景気の落ち込みもあり、子牛の買い控えが価格下落につながっているとみられるという。

 母牛16頭、子牛7頭を飼育する南あわじ市の繁殖農家の男性(52)は「先行きがどうなるか分からない。餌代などは変わらないのに、子牛の値だけ下がると厳しい」と不安を口にする。「もともと繁殖農家は高齢化が進んでいる。この状態が続いていけば、『もうやめようか』という農家が増えるかもしれない」と危機感を強める。

 子牛価格は高騰した後、最近は少しずつ落ちてきていたが、“コロナショック”による下落幅は想像以上だ。JAあわじ島畜産事業所(南あわじ市賀集)の担当者は「経験したことのない事態。コロナがどうなるかによって値段は変わる。今後の予測がつかない」と話す。

 島内の繁殖農家の衰退は、世界的なブランドに成長した神戸ビーフの落ち込みにもつながるため、繁殖農家の男性は「厳しい状況だが、ここでくじけたらあかん。何とか頑張っていきたい」と決意を新たにしている。

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