淡路

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今年も花開き始めた、絵のモデルのハクモクレン=淡路市富島
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今年も花開き始めた、絵のモデルのハクモクレン=淡路市富島
福田美蘭さんによるアクリル画「淡路島北淡町のハクモクレン」(2004年)=兵庫県立美術館蔵
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福田美蘭さんによるアクリル画「淡路島北淡町のハクモクレン」(2004年)=兵庫県立美術館蔵
宗和にささん
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宗和にささん

 阪神・淡路大震災から25年目の春、震源地に近い兵庫県淡路市富島の住宅街で、1本のハクモクレンが今年も花を咲かせ始めた。震災で犠牲になった宗和にささん=当時(82)=が生前、自宅裏庭で育て慈しんだ木で、震災後、兵庫県立美術館(神戸市中央区)が所蔵する名画のテーマにもなった。「この白い花が、毎年春を教えてくれる」と遺族は目を細める。(堀井正純)

 1人暮らしだったにささんは、倒壊した自宅の下敷きになり亡くなった。家屋のがれき撤去が始まる中、遺族が「この木を残してやって下さい」と記したダンボールの札をハクモクレンの幹に掛けた様子が撮影、報道された。

 その後、画家の福田美蘭さんがこの木が花を咲かせ住民らの心を癒やしたことを知った。同館が2005年に主催した「震災復興10周年記念国際公募展」に出品する絵にその報道写真を拡大して貼り付け、がれきの中に立つ木が写真からはみ出すように枝や満開の花々を想像で描き加えた。完成したアクリル画「淡路島北淡町のハクモクレン」は、観客の投票で選ばれる「県民賞」に輝き、震災からの「再生」「希望」を表現した一枚として注目された。

 近所に住むにささんの次女、中井布佐子さん(77)と夫・昇さん(78)らが自宅跡地の更地に残った木を世話してきたが近年、布佐子さんが認知症で寝たきりとなり、夫婦は現在、神戸市内で暮らす。布佐子さんにとって両親の思い出が残る形見のハクモクレン。昇さんは月2回ほど、富島に通い更地の草抜きなどを続ける。「この木を見ると震災を思い出す。去年は枝いっぱいの花が咲いたが、今年は少しつぼみが少ない。花が散った後の掃除も大変だが、私が元気なうちは見守り続けたい」

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