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被災地訪問の計画を話し合う「めいなんジュニアリーダー」のメンバー=明石市明南町3、明石南高校
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被災地訪問の計画を話し合う「めいなんジュニアリーダー」のメンバー=明石市明南町3、明石南高校
被災者から津波の脅威を学んだ=2019年3月、宮城県気仙沼市(明石南高校提供)
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被災者から津波の脅威を学んだ=2019年3月、宮城県気仙沼市(明石南高校提供)
被災した高齢者との交流=同、宮城県南三陸町(明石南高校提供)
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被災した高齢者との交流=同、宮城県南三陸町(明石南高校提供)
特産のワカメ加工場ではボランティアに取り組んだ=同、宮城県南三陸町(明石南高校提供)
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特産のワカメ加工場ではボランティアに取り組んだ=同、宮城県南三陸町(明石南高校提供)

 明石南高校(兵庫県明石市)の有志でつくるグループ「めいなん防災ジュニアリーダー」が、東日本大震災の被災地訪問を続けている。震災9年を迎える今年も3月下旬に訪ねる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止に。メンバーは「心の温かい人ばかりでご飯もおいしい。観光など経済復興でも役に立ちたい」と、宮城県の特産品を明石市民に紹介するガイドブック作りを計画していたが、先送りを余儀なくされた。

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 グループには15人が所属。明石市内の幼稚園や小学校で防災教室を開いたり、子どもから高齢者まで幅広い世代が楽しめるゲームを開発したりしている。被災地訪問は同校として2015年から続けていた。

 生徒たちは、4階まで津波に襲われた気仙沼向洋高校の旧校舎を活用した震災遺構を訪ね、校舎内に流された乗用車や散乱する漂流物を目の当たりにした。

 一家4人が車で避難中に津波にのまれ、父親と姉が行方不明になった映像も見た。生き残った母親に、事情を飲み込めない幼い息子が「お姉ちゃんどこにいったん?」と聞く姿に、涙が止まらなかった。

 南三陸町の志津川高校で同世代と交流したこともある。食料が1週間以上届かず、腐っているかもしれないと心配しながらおにぎりを食べて空腹をしのいだ話を聞いた。

 代表を務める2年の浅野千紗稀さん(17)は、「被災地を訪ねて初めて知ったことばかり。東日本大震災の報道が減っている今こそ、現地を訪れる大切さが分かった」と話す。

 災害公営住宅などで交流した高齢者は「ありがとう」と何度も言ってくれた。特産のワカメの加工場でボランティアをしたときは「特産品を守り、必ず復興する」という強い意志を感じることができた。

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 2年の濱田桃花さん(17)は「つらい記憶は変わらないが、『かわいそう』ではなく、一緒に復興の歩みを重ねたい」と、自分たちの役割を考えるようになった。

 3月24~26日の訪問では、被災者と防災ゲームで交流するだけでなく、観光復興に協力したいと、郷土料理や名産品などを盛り込んだガイドブックを作るための取材を進める予定だった。

 浅野さんは「同世代の高校生と再会できるのを楽しみにしていたので残念。SNSで活動報告をし合い、さらに絆を深めたい」と話している。(藤井伸哉)

■「100%安全はない」 被災地や防災への思い語る

 きょう、東日本大震災から9年。追悼式は新型コロナウイルスの影響で中止になったり、規模を縮小したりしているが、遠く離れた明石からも「あの日」を思い、犠牲者を悼むことはできる。明石市内で身近な防災活動に取り組む「めいなん防災ジュニアリーダー」の2人に、被災地や防災への思いを聞いた。

 常本紗月さん(2年)「2011年の震災発生直後にあった被災地の卒業式で、家族を失った中学生の答辞に胸を打たれた。明石でも想定以上の津波が来るかも知れない。命を失ってからでは遅いので、『100%安全はない』という意識を持ち、被災地で学んだ防災知識を啓発につなげたい」

 宮定夢実さん(1年)「大阪府北部地震が起きたときは中学校の教室にいた。揺れに驚いてしまい、何もできなかった。地震や津波は考えるだけでも恐ろしいことだが、だからこそ家族と話し合ったり、地域との結びつきを強くしたりすることが大切だと思う」

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