明石

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きれいな星空プラネタリウム(同館提供)=明石市立天文科学館
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きれいな星空プラネタリウム(同館提供)=明石市立天文科学館
新グッズづくりに頭を悩ます職員=明石市立天文科学館
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新グッズづくりに頭を悩ます職員=明石市立天文科学館
観望会で望遠鏡をのぞく子どもたち=明石市立天文科学館
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観望会で望遠鏡をのぞく子どもたち=明石市立天文科学館

 日本標準時子午線が通る兵庫県明石市。その「時のまち」を象徴するのが、今年60周年を迎える市立天文科学館だ。ロマンチックなプラネタリウム、特別展、観望会など多彩なイベントに年間12万人が訪れる。人気の理由を探ってみた。(長沢伸一)

■午前9時半

 ウキウキした様子の子どもたちが次々と2階のプラネタリウムに入ってくる。月に一度、小学4年生以上に天文の話題を解説する「こども天文教室」の日だ。

 先生役は井上毅館長(51)。ダジャレを交えた軽妙な語り口で人気だ。“常連”も多く、内容は専門的な分野にも踏み込む。

 「簡単な話だと、前に聞いたと言われちゃうので…」と笑う。

 この日のテーマは星の一生。昨年末から急に暗くなり、爆発の予兆ではと話題のオリオン座のベテルギウスを紹介する。

 「星の一生の終わりに近づいているのは確かだが、暗くなったのは爆発とは無関係」と解説した。

 目を輝かせながら聞く児童たち。中には将来、天文関係の仕事につきたいと希望する子もいるらしい。

 「僕も子どもの頃、宇宙の図鑑を見たり、望遠鏡をのぞいたりして星に興味を持った。ぜひ、天文科学館へ」と井上館長。

■午前11時

 会議室。数人の職員が頭を悩ませている。

 手に持っているのは同館の人気キャラクター「軌道星隊シゴセンジャー」の悪役、ブラック星博士のノートだ。

 5年前に発売し、千冊分が昨年完売した。要望を受け、再販が決まったそうだ。今回は、デザイナーが作った表紙に一新した。

 シゴセンジャー、青色ネズミのちょろすけ、犬のしごまる…。同館に数多くいるキャラクターは全て職員のアイデアから生まれ、育ててきた。

 矢吹隆至さん(31)は「職員が作りたいと思ったものを、責任を持って作ります。今年は60周年。記念グッズをどんどん作っていきますよ」と意気込む。

■昼休み

 「文字が見えにくい」

 「投影時間は50分。中身を詰め込みすぎでは」

 こども天文教室が終わり、静まり返ったプラネタリウムに声が響く。

 日に5回投影されるプラネタリウムだが、内容は毎月変わる。今日は、金星をテーマにした2月のプラネタリウムのリハーサルだ。

 担当する17年目の学芸員、鈴木康史さん(49)がスライドを使いながら、金星や探査機「あかつき」について本番さながらの説明をしていく。井上館長ら3人と意見を交わす。

 「担当者として伝えたいことがいっぱいあるので、つい詰め込んでしまう。学芸員同士が最初の観客として、自分が担当ならどうするかという目線で話し合ってます」と鈴木さん。

■夜

 午後5時閉館。だが、天文科学館の1日は終わらない。

 「今日はどんな星が見えるかな」。午後6時ごろから、子どもや大人が、次々集まってくる。この日は月に一度の天体観望会があるからだ。

 狙いは冬の夜空を彩るオリオン大星雲など。

 だが、今にも雨が降りそうな空だ。仕方なく、望遠鏡で明石市内の夜景を見ることに。天体望遠鏡のある16階の観測室も見学させてもらった。

 あきらめきれず、もう一度、望遠鏡をのぞく。星は分厚い雲に阻まれたまま。肩を落とす参加者たち。

 この中に雨男か雨女がいるのだろうか。そういえば私、最近、大事な用事のたびに雨だったような…。

 罪悪感を抱えながら、密着取材を終えた。

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