明石

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プレー前にぱちり。もうすぐ50回を迎えるゴルフコンペ=神戸市垂水区
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プレー前にぱちり。もうすぐ50回を迎えるゴルフコンペ=神戸市垂水区
交流会では女性も参加し、会話と笑顔の花が咲く=明石市太寺2、太寺会館
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交流会では女性も参加し、会話と笑顔の花が咲く=明石市太寺2、太寺会館

 仕事を定年退職した男性が、住民同士でつくった兵庫県明石市の「太寺4丁目ゴルフ会」が発足から16年目を迎えた。隣人とあいさつはすれども、互いに身内の不幸さえ気付かない…。そんな希薄な関係に危機感を覚え、「楽しみながらやれること」として始めた。男性たちが上達したのはゴルフの腕だけではないそうで。

 「仕事が定年になり、気が付けば地域やほかの住民のこと、何も知らない自分に気付いた」

 こう話すのは、同会の幹事を務める和田友一さん(80)。太寺地区に住んで約70年、同会の発足時からのメンバーだ。

 太寺地区は、明石駅へのアクセスもよく、大阪や神戸への通勤者を支える閑静な住宅街として人気を集めた。人口も多く、女性を中心に子ども会や自治会などの活動も活発だった。

 一方で、多くの男性にとって自宅は「仕事から寝に帰るだけの場所だった」(和田さん)。退職後、近所でまともに話ができる人さえいないことに気付く。

 そんな漠然とした不安に拍車をかけたのは、住民の高齢化だった。

     ◆

 1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、太寺地区でもまちの自主防災を高める機運が高まる。

 「でも、男性住民の交流がなければ防災どころではないと思った」とは、同会の稲田一雄会長(84)。

 2003年7月、そんなおじさんたちが集まり、和田さんと当時の自治会役員の坂東正義さんが中心になって12人でゴルフ会を結成。メンバーの年齢層も現役世代から高齢者までと多彩で「立場や役職に関係なく、和気あいあいとプレーする」がモットーだ。

 「ゴルフの後の交流会に地域の女性が参加してくれるようになった。これが何よりの収穫」と、小谷泰朗さん(75)は目を細める。

 もともと町内の事情をよく知る女性たちが輪に加わったことで「交流とその効果に厚みができたんです」と小谷さん。

     ◆

 今では年3回を目標にコンペを開き、終了後は太寺会館で催す交流会に女性が手料理を用意する。最近の住民の出入りや家族の話題などをさかなに、女性らとともに一杯を楽しむのが通例だ。

 和田さんは「ゴルフも楽しいが、この時間が楽しみ。おかげでこの年齢でクラブを握り続けている」と笑う。

 そんなコンペも50回が近づき、住民同士が気軽に話せ、防災などのまちの課題を語り合う雰囲気ができたという。

 「みんなの協力があってこそ、ここまで続いた」と稲田会長。ゴルフの腕だけでなく、会話やコミュニケーションを培うコンペはまだまだ続く。(小西隆久)

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