日々小論

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 阪神・淡路大震災から25年が過ぎた。「今年が最後」という行事や取り組みも多い中、二つの新たな始まりに出合った。

 一つは、1月14日付神戸新聞朝刊でのうれしい「再会」だ。記事は、防災を学んできた男女が結婚したことを伝えていた。

 新婦の神戸学院大職員前田緑さん(33)と取材で知り合ったのは、彼女が震災を機に新設された舞子高校環境防災科の生徒だった15年前。前田さんは震災で母親を亡くした親友の隣にいつもいた。大学で防災教育への理解を深めていた頃、転職し母校で働こうと決めた時…。会うたび「災害から命を守りたい」と語る姿が印象的だった。

 これからの人生を一緒に歩く新郎は思いを同じくする大学の後輩。「おめでとう」とメッセージを送った。届いた返事は頼もしかった。「つながった縁でさらに防災を広げます」

 もう一つの始まりは、震災被害が小さかった姫路で触れた。

 地震発生日の1月17日、JR姫路駅前の広場で犠牲者の冥福を祈り、人々が黙とうをささげた。付近に防災士や防災グッズについて発信するブースが並ぶ。モニターには神戸での追悼式典の様子が流れていた。

 市内のNPO法人などが今年初めて開いた催しだ。提案したNPO法人コムサロン21理事長の前川裕司さん(64)は1年前の同じ日、鎮魂の空気に満ちた神戸へ行って姫路に戻ると、空気感が全く違うことに衝撃を受けた。「市川や夢前川がある姫路でも、いつ豪雨被害などが起きるか分からない。危機感を高めないと」と企画した。

 会場のそばを素通りする人はまだ多いが「25年たってからのスタートがあっていい」と前川さん。震災で失われたものの重みと同じほど希望を感じた。

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