日々小論

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 もう随分前になるが、女性5、6人の気の置けない飲み会で、参加者の1人が語ったエピソードが忘れられない。彼女はベテラン警察官だった。

 署長として着任した警察署で男性部下たちに笑顔で迎えられた。何でも、署長室を模様替えしたという。部屋に入って驚いた。ピンク色の模様が入った壁紙に変わっていたのだ。

 「女だからピンクが好きだろうと思ったんでしょうね。色の好みはともかく、心遣いは伝わってきたし、うれしかったな」

 自分なら嫌みの一つでも言って男性陣をがっかりさせそうだが、器の大きい彼女はそんなことはしなかった。

 まあ、男社会のほほえましい(涙ぐましい?)話といえなくもない。そして最近、似たような話題に再び遭遇した。

 労働組合の全国組織、連合が職場での服装や身だしなみに関して男女千人にアンケートした。その結果、6割が「規定あり」、そのうち2割は「男女で規定が違う」と答えた。

 具体例として「男性は黒、女性は花柄やピンクの服」(宿泊・飲食サービス業)、「制服のシャツの色が男性は水色、女性はピンク」(金融・保険業)などが挙がった。

 「ピンク信仰」はなかなかにしぶといのだ。

 くだんの飲み会に話を戻せば、別の参加者が「うちの会社は男女とも制服の色を選べるようにしたよ」と署長室の話を引き取った。

 機械メーカーを経営するその人は、工場での作業着を兼ねた制服の色を選択制にしたという。「誰だって好きな色を着たいでしょう」と。

 そうだよねえ、やっぱり選択肢があることが大事だよねと一同妙に納得したのだった。

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